「あまちゃん」祖父・天野忠兵衛 演じた蟹江敬三は2014年に胃がんで亡くなる

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NHK連続テレビ小説「あまちゃん」第6週のタイトルは「おらのじっちゃん、大暴れ」。

天野家の仏壇に遺影が飾られ、春子(小泉今日子)もアキ(能年玲奈)も「死んだもの」だと思っていた天野家の主・天野忠兵衛(蟹江敬三)が突然帰宅し、大騒ぎとなります。忠兵衛はアキの母方の祖父にあたります。

海の男・忠兵衛は生きていた!

忠兵衛は遠洋漁業(延縄漁)で生計を立てる根っからの海の男。年間365日のうち350日は船に乗り込み世界を飛び回って魚を穫っており、一年に一回、わずかに10日程度帰宅するのみ。

忠兵衛と結婚した夏(宮本信子)は「漁師の家に嫁いだ女の宿命」として、漁に出る忠兵衛を「毎年そういう(死ぬ)覚悟で送り出し」ており、普段は忠兵衛が「死んだものと思って」生活していたとのこと。

何しろ春子は高校生で家を出て行って以来20数年ぶりの忠兵衛との再会であり、アキに至っては初対面。突然の帰還、そして騒がしさに春子もアキも唖然としてしまいますが、やがて忠兵衛は良き祖父としてアキを可愛がるようになります。※忠兵衛はアキと同じ北三陸高校潜水土木科の出身。

世界中の景色を夏に聞かせる忠兵衛

忠兵衛は袖が浜に帰ってくると世界中で見てきた景色や出来事を夏に話して聞かせ、それでも北三陸が世界で一番素晴らしい場所だということを伝えます。夏はその話を聞くことが毎年の楽しみだとのことで、そうした不思議な夫婦関係、忠兵衛の奔放な生き様を知ったアキは、忠兵衛のことを「かっけー」と思うようになります。やがて忠兵衛の生き様は、アキの人生の理想形の一つとなっていきます。

今は亡き蟹江敬三 2014年に急死

さて。画面上で豪快な生き様を晒し、「死んだ」「生きてた」で仲間たちが「ガハハハ」と大盛り上がりになる忠兵衛さん。「あまちゃん」の本放送が行われた当時(2013年5月)はまだまだ演じている蟹江敬三氏も健在で、画面上の忠兵衛さんも若々しい感じがしていたのですが…。

残念ながら蟹江敬三氏はこの放送の半年後の2013年12月に末期の胃がんとの診断を受け、翌2014年の3月30日に亡くなっています。享年は69。

あの元気そうだった蟹江敬三がまさか…。と突然の訃報に誰もが驚いたものですが、今となって画面の中の蟹江敬三氏扮する忠兵衛さんと北三陸の人々が楽しそうに大騒ぎしていた場面を見ると、懐かしいやら少し悲しいやら。当時のような純粋に楽しい気分で再放送を見ることは出来ないでしょう。

命を顧みず、海へ戻る忠兵衛

忠兵衛さんは今後ドラマの中でも体調を崩し、慣れないスーパーの店員の仕事をイヤイヤながらこなすことになります。しかし結局海で生きることを捨てられず、ついには命の危険を顧みずに再び漁船に乗り込む、という漁師の生き様を貫くことになります。蟹江敬三氏もまた「生涯現役」を貫いた素晴らしい役者であり、晩年は年齢を重ねたことで何ともいえない「格好よさ」が滲み出ていました。

「あまちゃん」ファンの多くが、蟹江敬三氏の訃報に触れた際に「忠兵衛さんは長い船旅に出た」といった表現を用いて哀悼の意を表していました。それだけ忠兵衛さんというキャラが愛され、まるで北三陸に行けば現実に居るかのような身近な存在だったということでしょう。

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