【半分、青い。】「マグマ大使」時代考証は正しかった?脚本・北川悦吏子氏が仕掛けた巧妙な「トラップ」

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NHK連続テレビ小説「半分、青い。」で繰り返し会話上に登場する「マグマ大使」。

ドラマスタート当初、ヒロインの世代(1971年生まれ)はマグマ大使を知らないのでは?という疑問の声が視聴者から挙がりましたが、その後のストーリー内でこの疑問が解消する(種明かしされる)展開となりました。

この記事では、ヒロイン・鈴愛がマグマ大使を知っていた理由、楡野家のマンガ事情などをまとめます。

「半分、青い。」と「マグマ大使」の時代

「半分、青い。」第1週放送は、ヒロインが9歳だった1980年(昭和55年)が物語の舞台となっています。その中で、手塚治虫のマンガ作品である「マグマ大使」が繰り返しセリフ上などに登場しています。

鈴愛は律のことを「笛を吹くとマグマ大使のように現れる」ヒーローだと思っているし、みんなでお絵描きをする時も、鈴愛は「あしたのジョー」などとともに「マグマ大使」の絵を描いています。

第1週放送でのこうした様子に、1971年生まれの鈴愛がマグマ大使(※「少年画報」での連載期間が1965年〜1967年、テレビ放送=特撮ドラマ=期間が1966年〜1967年)を知っているのは世代的におかしいのでは、というツッコミが方々で聞かれ、一部ネットメディアなどでもこうした疑問の声が報じられました。

北川悦吏子氏の遊び心?巧妙なトラップ

当時は現在と違い、番組のビデオ・DVD版などは発売されておらず、テレビ番組の録画もまだ珍しかった時代。視聴者からこうした疑問の声が挙がるのも自然なことかと思います。

しかし、脚本を担当する北川悦吏子氏は恐らく計算通りとも思える巧妙な「トラップ(罠)」を劇中に仕掛けていたようで、視聴者は見事にこれに引っかかって(?)しまったようです。

第1週前半に仕掛けられていた北川悦吏子氏の「トラップ」が明かされたのは、第1週放送のラスト、4月7日(土)の第6回放送でのことでした。

ブッチャー「なんでそんな古いマンガ知ってるの?ババアなの?」

第6回放送では、律の家で「あしたのジョー」や「マグマ大使」を描いてみせた鈴愛に、ブッチャーが「なんでお前そんな古いマンガ知ってるの?ババアなの?」と尋ねます。

すると、鈴愛はマグマ大使を知っている理由を以下のように説明します。

それによれば、鈴愛の父・宇太郎が古いマンガが大好きであり、楡野家が経営する「つくし食堂」の書棚には「どろろ」「マグマ大使」「バンパイヤ」「鉄腕アトム」(以上、手塚治虫)、「おれは鉄兵」「あしたのジョー」「ハリスの旋風」(以上、ちばてつや)などの名作マンガが置いてあるとのこと。

また、「うちの食堂は味がイマイチだから、名作漫画全巻を揃えて人を呼ぶ」というつくし食堂なりのビジネス戦略があるらしく、こうした家庭環境もあって、鈴愛は古い漫画に詳しくなっていったようです。

週の前半の放送で敢えてこうした事実を語らず視聴者に疑問を感じさせ、週の後半で(ブッチャーに視聴者の疑問を代弁してもらい)その種明かしをするという、北川悦吏子氏の策士ぶりが垣間見えた場面でした。

第2週放送では、原田知世演じる和子がマグマ大使の名物悪役「ゴアの物マネ」をするなど、今後もマグマ大使絡みの話題がドラマ上に登場しそうです。

▼娯楽が多様化した現在とは違い、昭和の頃には世代ごとに共通した「サブカル原体験」がありました。マグマ大使も時代を代表する作品のひとつ。

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