九州の石炭王・嘉納伝助を演じる吉田鋼太郎は「半沢直樹」の内藤部長

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NHK連続テレビ小説「花子とアン」で登場する九州の石炭王・嘉納伝助を、吉田鋼太郎(よしだこうたろう)が演じています。

実在した炭坑王・伊藤伝右衛門をモデルにした嘉納傳助(かのうでんすけ・伝助)は、伯爵令嬢・葉山蓮子が見合いにより出会い、結婚をする相手です。この結婚は巨額投資に失敗した葉山家の窮状を救うためのものであり、嘉納伝助にとっては「良家の血筋」に近付きたいという思惑が絡んだ結婚です。

蓮子に誠意を見せ妻として迎え入れた伝助でしたが、所詮は「政略結婚」。愛のない生活の中で、伝助は横柄で傍若無人な態度をとり、やがて二人の結婚も破綻へと向かって行きます。


▲九州・筑豊の炭坑王 伊藤伝右衛門。明治36〜37年の議員当選の頃
※画像出典:Wikipedia

吉田鋼太郎(よしだこうたろう)は演劇界のベテラン

そんな成り上がりの実業家・伝助を演じるのが、俳優・演出家の吉田鋼太郎です。吉田は東京都生まれの55歳で、これまで舞台を中心にテレビドラマや映画に多数出演してきた、演劇界でも知られた人物です。

若かりし頃、シェイクスピア喜劇「十二夜」を見て役者を志したという吉田は、劇団四季、シェイクスピア・シアターなどの劇団を経て、「劇団AUN」を結成。舞台に出演するとともに、演出家としても数多くの作品を手がけてきました。

「半沢直樹」の内藤部長役

蜷川幸雄の演出作品にも多数出演している舞台畑の俳優ですが、近年ではテレビドラマで顔を見る機会も増えています。最近の記憶に残る出演では、大ヒットとなったTBS系「半沢直樹」の部長・内藤寛役でしょう。

敵か味方か、魑魅魍魎が跋扈する東京中央銀行内において、半沢直樹(堺雅人)が最後まで信頼していた上司が、内藤寛部長でした。血気盛んな半沢をなだめつつ、常に半沢を守り目を配らせていた、あの「理想の上司」役です。

悪人、狡猾な人物役が似合う吉田鋼太郎

吉田鋼太郎は、その強面(こわもて)を活かし、業の深い人間を演じる機会が多いようです。

フジテレビ系ドラマ「カラマーゾフの兄弟」では被害者として殺害される役柄ながら殺されても仕方がない、と思わせるような鬼気迫る悪人を演じていましたし、同じくフジテレビ系ドラマの「ギルティ」では、自身の出世と引き換えに菅野美穂を殺人犯に仕立て上げるなど、人間のドス黒い本性を体現したような役が似合います。

九州の歴史的人物をどこまで悪人に描く?

「花子とアン」における嘉納伝助役もまた、一代で財を成した実業家でありながら、家庭では粗暴な振る舞いをする夫として君臨します。シェイクスピアやギリシャ悲劇など、海外の古典的な作品を演じることが得意な吉田ですから、伝助という男の奥深い人物描写が期待されます。

なお、伝助のモデルとなった伊藤伝右衛門は柳原白蓮(葉山蓮子のモデル)の嫁入りに対し、家を大幅に増築し迎え入れ、白蓮の歌人としての活動を受け入れるなど、「悪人」一辺倒の人物ではないようです。

伊藤伝右衛門は教育に力を注ぐなど九州では有名な歴史的人物ですから、どこまで「悪人」として伝助を描くのか。そのあたりも気になるところです。

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