【マッサン】エリーが歌う「ゴンドラの唄」とは?「生きる」「ごちそうさん」でも登場

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NHK連続テレビ小説「マッサン」では、たびたび「歌」が登場します。

これまでにスコットランド民謡である「蛍の光」「埴生の宿」「故郷の空」などが劇中で歌われ、故郷を大切に思うエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の気持ちを歌がたびたび代弁しています。

スコットランドの民謡が印象的な「マッサン」ですが、劇中では当時の日本の流行歌も登場します。「命短し 恋せよ乙女」のフレーズで有名な「ゴンドラの唄」です。

「ゴンドラの唄」歌詞

以下に「ゴンドラの唄」1番と4番(全4番)の歌詞を引用します。美しい乙女の儚さを歌ったもので、作詞は歌人、脚本家の吉井勇(1960年没)。

(1番)
いのち短し 恋せよ乙女
朱(あか)き唇 褪(あ)せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを
(4番)
いのち短し 恋せよ乙女
黒髪の色 褪せぬ間に
心のほのお 消えぬ間に
今日はふたたび 来ぬものを

「その前夜」劇中歌 松井須磨子のヒット曲

この曲は大正4年(1915年)に発表された歌謡曲で、劇団芸術座公演「その前夜」(ロシアの小説家・ツルゲーネフの作品を戯曲化)の劇中歌としてヒロイン・松井須磨子によって歌われました。その後、この曲は松井須磨子の代表曲として定着し、末永く愛されるヒット曲となりました。

▼松井須磨子は激動の人生を歩んだ女優。道ならぬ恋のお相手・島村抱月が亡くなると後を追うように自殺。短い人生を駆け抜けました。

そもそもが「ゴンドラの唄」は、「その前夜」において主人公の女性がゴンドラ(手漕ぎボート)を待つ場面で歌われた劇中歌。

そのためか映画やドラマの一場面とは相性が良く、例えば黒澤明監督作品の映画「生きる」(1952年)で、余命わずかな主人公がブランコを漕ぎながら歌う場面などは大変有名です。

「生きる」で見せた志村喬の名演技

「生きる」は、無気力な中年公務員だった主人公・渡辺(志村喬)が末期がんに冒されていることを知り、余命を使って頓挫していた公園計画に命をかけて取り組む話。

物語の終盤、完成した公園で静かに「ゴンドラの唄」を歌う志村喬の表情は多くの感情を含んでおり、この志村の演技により「ゴンドラの唄」は儚い少女の美だけではなく、人間の生命そのものの儚さを表す歌へと昇華したように思います。

「ごちそうさん」でも歌われた大正時代の名曲

最近ではNHK朝ドラ前々作「ごちそうさん」でヒロインの義妹・希子(高畑充希)がこの歌を歌っています。「マッサン」も「ごちそうさん」とほぼ同時代の設定であり、エリーが日常的にこの曲を口ずさんでいるのも当時の流行(大正10年前後)を考えれば自然なことと言えそうです。

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