NHKドラマ「ぬけまいる」タイトルの意味、語源は?

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NHK土曜時代ドラマ「ぬけまいる」のタイトルの意味をまとめます。

「ぬけまいる」は、江戸時代に流行した伊勢参りの形態「抜け参り・抜け詣り(ぬけまいり)」からつくられた造語です。

江戸娘三人組「猪鹿蝶」の東海道珍道中

「ぬけまいる」は、直木賞作家・朝井まかて氏の同名小説「ぬけまいる」が原作です。

若い頃には「馬喰町の猪鹿蝶」と呼ばれた、一膳飯屋の娘・お以乃(ともさかりえ)、武家の妻・お志花(佐藤江梨子)、小間物屋の女主人・お蝶(田中麗奈)の江戸三人娘。

今や30歳を超え、それぞれ人には言えない鬱屈とした気持ちを抱えていた「猪鹿蝶(以乃・志花・蝶)」が、仕事も家庭もすべて投げ出して「伊勢参り」へと飛び出してしまう珍道中(抜け参り)が描かれます。

江戸流行の旅のスタイル「抜け参り」とは?

江戸語辞典(東京堂出版)によれば、【抜け参り】は

親・主人など家の者の目を盗んでそっと家を抜け出し、着のみ着のまま柄杓・笠を持ち、道中物乞いをしながら伊勢参宮をすること。

イラスト・図説でよくわかる 江戸の用語辞典(廣済堂出版)によれば、

犯罪っぽいですが、「二親」や奉公先の主人に無断で行く「お陰参り」のことを申しまして、社会的には悪事ではございません。主人に無断では「道中手形」は取れませんが「伊勢参り」や「善光寺参り」などの有名な参拝には不要でございました。金子(きんす)も持たず、柄杓で物乞いをしながら旅するのが慣わしで、そのスリルも楽しかったのでございましょう。とても流行りました。

と記述されています。

自らの意思で「ぬけまいる」

ドラマタイトル「ぬけまいる」は、原作者・朝井まかて氏による造語です。前述の「抜け参り」という言葉がベースとなり、そこに「〜をする」という能動的な意思「まいる」がはめ込められています。

30歳を過ぎて人生に煮詰まった三人娘「猪鹿蝶」は自らの意思で江戸を飛び出すと、日常と異なる景色に身を置き様々な他者と出会う中で、自らをもう一度奮い立たせることになります。

以下、「抜け参り」に関する雑学・余談です。

江戸時代は「信仰の旅」ならOK!

江戸幕府が参勤交代制度などのために街道と宿場の整備を行うと、そのインフラを利用し、江戸庶民もこぞって旅に出るようになりました。

特に「一生に一度はお伊勢さん」と言われたお伊勢参りは、庶民の人生の目標ともなる「憧れの旅」でした。

江戸時代のバックパッカー?「抜け参り」

移動の自由が制限されていた江戸時代当時、表向きは庶民の自由な旅は許されませんでしたが、実際には信仰のためと言えば、取り締まる側もこれを許可していました。

とはいえ、当時の庶民にとって、伊勢の「御師」(信仰の旅を宣伝し取り仕切る、現在でいう旅行コーディネーター、旅行代理店)が一枚噛んでいる旅行共同体「伊勢講」に所属の上、多額の奉納金を貯めることでようやく出発できる「正規の旅」はそれなりにハードルが高いもの。

こうした正規のルート以外に、お金をかけずに伊勢参りをする秘策が「抜け参り」でした。

中には無一文でふらっと「抜け参り」に出てしまう人もいたそうで、トレードマークである柄杓を手に持ちながら「抜け参り」を行うと、街道で出会う人々から様々な施しを与えられたそうです。「抜け参り」という行為に対して当時の人々は寛容だったとのことで、ドラマ「ぬけまいる」劇中でも、周囲の人々に見守られながらの大らかな女性三人旅の様子が描かれていきそうです。

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