タイムスクープハンター 甘辛い関東風「うなぎの蒲焼き」のルーツを求めて大正、江戸へ

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1月2日放送の「タイムスクープハンター・スペシャル版」。今回は日本の代表的な料理「鰻の蒲焼き」の生い立ちを求めて、「タイムスクープ社」のジャーナリスト・沢嶋(要潤)が大正11年(1922年)と安永6年(1777年)にタイムトリップ。現在東京で好まれている「甘辛い・背開き」の鰻の蒲焼きの誕生秘話を探りました。

なお、ハンター・沢嶋が訪れた東京・本郷のうなぎ屋「柳本」は、架空の老舗であると思われます。安永年間の話は、恐らく深川あたりにちらほらとあった屋台のうなぎ屋をモデルにしているのではないかと。少なくとも本郷に「柳本」は現存しない模様。場所を東京・本郷に設定したのも、連続テレビ小説「ごちそうさん」とのコラボレーションで卯野め以子(杏)を特別出演させるためではないかと思われます。

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▲今や代表的な日本料理であり、お値段もそれなりにする高級料理に。

上方の味は江戸には受け入れられず

大正11年に潜入した沢嶋は、江戸時代から続くという老舗うなぎ屋「柳本」を訪ねます。「食って福来る めでたい うなぎの柳本」と言われ、創業から先祖代々受け継がれて来たという「秘伝のタレ」の話を主人から聞き出す沢嶋。主人の話から、創業者が大阪から江戸にやってきて味の違いに苦労しながら、甘辛い現在のようなタレを生み出したという事実を知ります。

そこで沢嶋は安永6年(1777年)にタイムトリップ。「柳本」創業の勘太郎がやっていた鰻の蒲焼き屋台を訪ねます。

しかし、この鰻屋台。現在東京で食べるような甘辛いタレではなく、上方の淡口醬油(下り醤油)のみを使った淡白な味で、江戸っ子からの評判は散々。当時の関東の醤油は非常に質が悪かったことや、勘太郎に上方の味こそが正当な味であるという信念があったことなどもあり、江戸の味覚に迎合する気がなかったのです。さらに悪いことに勘太郎は「クレーマー武士」に絡まれ、屋台の立ち退きを迫られ斬られそうになります。

良質な濃口醤油、お屠蘇…甘辛いタレの誕生

武士を見返し、説得させるために、勘太郎は江戸っ子に合う味を急遽開発することに。関西風の「腹開き」は切腹のようで縁起が悪いという武士の言葉から「背開き」とし、友人の仙吉が日本橋で手に入れて来た上質の「野田醤油」(=当時関東で出回り始めた上質の濃口醤油)に甘みを加えることで、鰻の臭みを消すことを考えます。

「甘み」は当時高価だった砂糖ではなく、正月などに「お屠蘇」として飲まれていたみりんを利用。これら「野田醤油」「お屠蘇(みりん)」を試行錯誤により味を調合、ついに新しい「タレ」を生み出します。

結果、香ばしい焼き上がりとなった鰻の蒲焼きは江戸で大人気となり、その後蒸す調理法も定着し、現在のような甘辛い、フカフカの鰻の蒲焼きが誕生したわけです。

今回「タイムスクープハンター」で放送された再現ドラマがどれだけ史実に忠実なのかはわかりませんが、関東風に進化した鰻の蒲焼きは甘辛い味と香ばしい香りが江戸っ子に受け、寿司や天ぷらなどと並び、江戸における代表的なファーストフードへと成長していったようです。

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