固い蒲団ではなく田山花袋 「花子とアン」安東はなのベタな勘違い

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5月24日(土)放送のNHK連続テレビ小説「花子とアン」より。学生時代に誰もが考えた「田山花袋」と「田山やわらかい」について。

宇田川満代さんは田山花袋の「蒲団」が好き


童話「みみずの女王」で「児童の友賞」を授賞した安東はな(吉高由里子)は、東京で授賞式に出席します。そこで「つむじ風」で同じく賞を受賞した感じの悪い作家・宇田川満代さん(山田真歩)と同席します。

宇田川満代さんはたまたま受賞したはなとは違い、「私を選んだ事を後悔させないような売れっ子の小説家にすぐになって見せます!ですから早く仕事を下さい!」と言ってのける強い上昇志向を持った作家の卵。

※参考記事:宇田川さんと演じる女優・山田真歩の素性とは?
「つむじ風」作家・宇田川満代が再登場 演じるのは山田真歩

宇田川さんはパーティの席で梶原編集長(藤本隆宏)にどんな作家が好きか問われると、「花袋(かたい)の蒲団は面白かったですね。もちろんあなたも読んだでしょ」とはなに向けて問いかけます。

はな「えーとそれは固いお布団のお話ですか?」
宇田川「この人、田山花袋を知らないんですって!自然主義派の露骨なる表現よ!」

自然主義派の花袋 赤裸々な作品

田山花袋(たまやかたい)は明治から昭和初期に活動した作家で、「蒲団」「田舎教師」などの作品で知られます。宇田川さんが好きだという「蒲団」(明治40年)という作品は、女弟子に去られた中年の作家が彼女の使っていた蒲団の匂いをかぐという、当時としてはセンセーショナルな作品です。

「自然主義文学」は19世紀末にフランスで提唱された文学で、日本では少し遅れて20世紀前半、つまり1900年代前半に日本で隆盛を迎えます(花子とアンの5月放送時点の時代設定は1914年)。代表的な作家は田山花袋の他に、「破戒」の島崎藤村などが居ます。

「自然主義文学」は自然の事実をつぶさに観察し、その中にある真実を描く為に、主観等による美化を否定します。特に日本の自然主義は私小説的な要素が強く、作家自らの人間の醜い部分を包み隠さず描写し、読む人がはばかれるような内容も多く見られます。

「蒲団」に登場する女弟子・芳子も、花袋の弟子・岡田美知代がモデルだと言われ、花袋自身が弟子に感じた情欲を赤裸々に綴ったものです。

田山花袋の名前の由来は?

さて。こうした豆知識よりも、田山花袋と言えば学生時代の国語の授業で頭に浮かんだ「田山花袋」「田山やわらかい」という言葉でしょう(笑)。

田山花袋は本名を田山録弥(ろくや)と言います。この「花袋」という雅号は18,9歳の若い頃に見た俳諧の本に「花袋」という文字があり、意味は解らないが字面が面白いということで使い出したのが始まりのようです。後に花袋(はなぶくろ)とは「若い女の匂い袋」だと知り、他の号に取り換えようとも考えたそうですが、結局すでにこの名で小説も書いていたので、そのまま田山花袋を名乗っていたとか。

修和女学校で高い教育を受けたはなが田山花袋を知らないとは思えませんが、まあ、「固いお布団」という小ネタを使いたかっただけかも、ということで…。

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