NHK連続テレビ小説「ひよっこ」7月10日(月)放送回より。乙女寮の同窓会で出されたメニューについてまとめます。
これまで、シェフ・省吾(佐々木蔵之介)のアシスタントとして料理をつくってきたヒデ(磯村勇斗)と元治(やついいちろう)。省吾の取り計らいもあり、初めて乙女寮の少女たちに対し、自分たちがつくった料理を振る舞うことになります。
乙女寮同窓会 メニュー一覧
当日提供されたメニューは以下の通りです。
・食前ジュース…フルーツジュース
色味から推測すると、オレンジジュースでしょうか。
乙女寮のメンバーは未成年も多いため(みね子は19歳)、食前酒ではなく食前ジュースが提供されました。グラスに添えられたオレンジの果実を、思わず澄子が思わずパクリ。
・前菜…トマトのファルシ「乙女寮風」
続いて提供されたのが、前菜の「トマトのファルシ」。ファルシ(ファルス=farce)はフランス語。肉、魚、野菜などの中に別の食材を詰めた、いわゆる「詰め物料理」を意味します。
今回ヒデと元治が創り出したのは、トマトをくり抜いた器の中に、タコやエビなどの海産物のマリネを詰め込んだ料理。食材は乙女寮メンバーの出身地にあやかり、青森産のタコとエビ、秋田産のタマネギ、山形産のブロッコリーとトマト、福島産の卵、茨城産のキュウリと人参が使われ、これ一皿で乙女寮の賑やかさと楽しさを味わえる、粋な一品。
・スープ…ヴィシソワーズ
スープは洋食料理の定番、ヴィシソワーズ。「ジャガイモとネギ(ポロネギ)を使ったクリーム状の冷製スープ」だということを元治が説明しようとしますが、先に物知りの豊子がスラスラと説明してしまいます。
ヴィシソワーズはフランス語で、「ヴィシー風冷製クリームスープ」を意味します。
・メイン料理…ローストチキンとグラタン(+フィンガーボール)
そしてメイン料理は、6本のローストチキンを閉じ込めた、チーズたっぷりのグラタンです。このメイン料理は少女たちの年齢、嗜好に合わせた部分もあるのでしょう。小難しい料理ではなく、誰もが美味しく食べられる定番のものとなりました。大きなローストチキンのボリュームに澄子も満足したことでしょう。
なお、この料理に合わせて出されたのが、平たく透明なガラスの器に水が注がれた「フィンガーボール」でした。これはフランス料理などでよく出されるもので、食事中に指先を洗うためのもの。ローストチキンは手掴かみで食べることになりますので、汚れた手を清めるために「フィンガーボール」も出されました。
何も知らない澄子は、出されたフィンガーボールの水をすかさず飲み干そうとしますが、みね子に制止されます。
料理は大好評 ヒデも手応え
すべての料理の提供が終わり大好評の声があがると、ヒデと元治は厨房に戻り、二人で熱烈に抱き合い(笑)、喜びを分かち合いました。料理に情熱を持つヒデはもちろんのこと、あまりヤル気がなかった元治も、この日の成功体験で大きな自信とヤル気を得たことでしょう。
全体を通し、乙女寮のメンバーが喜ぶような料理構成が熟慮されており(恐らくヒデの気遣いが発揮されている)、日頃の修行の成果が存分に発揮されたものとなったようです。そう遠くない将来、ヒデの独立、開店もありそう…?