NHK大河ドラマ「麒麟がくる」に登場する三河出身の農民・菊丸(きくまる)についてまとめます。
話題性のある芸人・岡村隆史を菊丸役に起用していることからも、菊丸は物語上重要人物になるのではないかと予想されています。
菊丸は架空の人物
NHKによれば、岡村隆史演じる農民・菊丸は架空の人物であり、岡村自身も「農民である」ということ以外の詳細な人物情報を知らされていないとのことです。
ひょんなことから十兵衛と知り合った菊丸は、たびたび明智荘や十兵衛の旅先などに姿を現しては十兵衛に貴重な隣国情報をもたらしていきます。
菊丸は自分を助けてくれた十兵衛に恩義を感じており、時に菊丸のもたらした情報が十兵衛の身を助けることになります。
追記:第9話で、菊丸が徳川家(於大、水野信元ら)に仕える「忍び」であることが判明。竹千代(後の徳川家康)の母・於大の方やその実兄・水野信元の命を受けて、織田家に人質に出されている竹千代を守る役割を与えられているようです。
▼大河ドラマ初出演となる岡村隆史。俳優として映画「岸和田少年愚連隊 BOYS BE AMBITIOUS」「無問題」「決算! 忠臣蔵」(主演)、「踊る大捜査線シリーズ」などに出演。
「周りの役者さんの演技は、すごい迫力なんですよ。見ているだけでグワ〜と引き込まれます。だから僕が出てきたところでちょっと、“ホッ”と落ち着いてもらえたらと思っています(笑)」(岡村隆史)#麒麟がくる pic.twitter.com/KUXQE1JQSc
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) January 15, 2020
十兵衛との出会い
明智十兵衛光秀と菊丸は、第1話の(ほぼ)冒頭のシーンで出会っています。
明智荘を襲撃してきた野盗たちを追い払った十兵衛の前に、野盗に囚われていたという農民・菊丸が連れてこられると、十兵衛は野盗が使っていた武器について菊丸に質問をしています。
菊丸によってそれが「鉄砲」という新しい武器だと知った十兵衛は、鉄砲を求めて新天地・堺へと旅立つことになります。
自称三河出身の農民 素性は忍び
十兵衛に助けてもらったことに恩義を感じているらしい菊丸は、しばしば明智荘に出入りするようになります。
時に駒の薬草探しに同行し十兵衛の尾張潜入にも同行したりと、菊丸は十兵衛や周囲の人々と不思議な縁を持つようになります。
追記:第9話では、菊丸が竹千代を陰から守る徳川家の忍びであることが明かされました。このことで、菊丸の存在が物語上で大きな意味を持つ可能性が出てきました。
「農民」の落ち武者狩りに遭った光秀の最期
▼美しい駒にメロメロになってしまう菊丸(第3話)。関西弁といい、若い女子に弱いところといい、素の岡村隆史を当て書きしたキャラクター?
「菊丸役の岡村隆史さんは、色んなアイデアを持っていらっしゃる方で『ここは、こんなんでどうですか?』と言ったことが的確で、そのシーンがすごくおもしろくなります。“間”と“音”にすごく敏感にお芝居されている印象があります。岡村さんと一緒のシーンはとても楽しいです」(門脇麦)#麒麟がくる pic.twitter.com/bSJVLJKmCJ
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) February 2, 2020
明智十兵衛光秀は、「本能寺の変」で織田信長を討った11日後、中国大返しにより引き返してきた羽柴秀吉の軍と天王山の麓・山崎で激突しています(山崎の戦い)。
自軍の劣勢、敗色が濃厚となると光秀は坂本城に逃げ延びようとしますが、途中で農民による「落ち武者狩り」に遭遇して深手を負い(竹槍で刺される)、ついには自害をしたとされます。
家康の「神君伊賀越え」 服部半蔵が手助け=菊丸?
一方、徳川家康は「本能寺の変」が発生した当時、織田信長の接待を受けるために上洛した後、商都・堺に滞在。再び京へと向かう道中(枚方付近)で、信長の死を知ることになります。家康はこの時、家臣・本多忠勝の説得もあり、伊賀を超えて三河(岡崎城)への逃亡を決意しています(家康史上最大の危機・神君伊賀越え)。
僅かなお供とともに、甲賀・伊賀忍者らの助けも借りながらの逃避行となった「神君伊賀越え」。この時のお供の中には、伊賀が出自の服部半蔵も含まれていました。
半蔵は伊賀甲賀の土豪たちと交渉して道中の安全を確保するなど、伊賀越えに大きく貢献。この服部半蔵が菊丸のモデル人物では?というウワサも出ています。
本能寺の変=家康黒幕説も?
菊丸が本当に明智光秀のことを慕っているのであれば、三日天下で無念の死を遂げた光秀の遺志を受け、後に「麒麟がくる」世の中を作り上げるであろう家康の逃亡を菊丸がサポートする、というストーリーも浮かび上がりそうです。
つまり、光秀と家康が結託し「危険人物」信長を亡き者にしたという本能寺の変のストーリーも考えられますが、果たして…。