「まれ」で震災は描かれる?2007年「能登半島地震」の被害と輪島塗への影響
NHK連続テレビ小説「まれ」は第16週(7月13日〜)放送現在、時代設定が2006年(平成18年)になっています。そこで気になるのが、史実で翌2007年に発生している「能登半島地震」の存在です。
この記事では、能登半島地震の被害状況を大まかにまとめます。
M6.9 最大震度6強
「能登半島地震」は、2007年3月25日午前9時41分に石川県輪島市の西南西沖40km(日本海上)で発生した地震。地震の規模をしめすマグニチュード(M)は6.9で、石川県穴水市、輪島市、七尾市で震度6強の非常に強い揺れを観測しています。
この地震で最大震度を観測したのは輪島市門前町で、計測震度「6.4」を記録しています。計測震度が「6.5」を超えると震度は「7」の扱いになりますので、門前町の計測震度「6.4」がいかに大きな揺れだったかがわかります。
※「まれ」外浦村のロケ地となっている輪島市大沢町は門前町からほど近く、揺れはかなり激しかったと思われます。
死者、被害状況は?輪島市で建物の倒壊相次ぐ
この地震により、輪島市では1人が死亡(この地震による死者は輪島市の1人だけ)。100人以上の重軽傷者(石川、富山両県での負傷者358人)が出ています。また、建物の被害も大きく、輪島市内では503棟が全壊、1,057棟が半壊。1万棟近くが一部損壊しています。
震源に近い地域では道路が崩壊し、電気・ガス・水道などのライフラインの寸断も発生。市民生活に大きな影響が出ました。本震の後にも500回以上の有感地震(余震)が観測されるなど、その影響は長期間に及びました。
輪島塗にも影響
地場産業である「輪島塗り」にも地震の影響が出ています。
輪島では漆を硬化させる工程などで重要な役割を果たす土蔵(塗師蔵)が大きな被害を受けました。輪島塗りの象徴でもある土蔵ですが、再建に多額の費用がかかるため、修復を諦めた人も多かったそうです。
「まれ」で震災は描かれる?
以下はあくまで予想ですが、「まれ」では震災に伴い直面する能登の伝統産業の危機、それに観光客の減少などのテーマがストーリーに折り込まれるのではないかと思います。
希の職能として「観光、移住促進」(公務員時代)、「地元食材の活用」(パティシエ)、「伝統産業への理解」(塗師屋女将)がありますので、こうした希の職歴が輪島の苦境を打開する一助になるかも知れません。
また、フリーライターを目指すことになるらしい一子(清水富美加)も、その発信力を活かして「広報」として故郷に恩返しをすることになるかも…?
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