「青天を衝け」平岡円四郎(堤真一) 栄一と慶喜の出会いをつなぐ

NHK大河ドラマ「青天を衝け」に登場する徳川慶喜の側用人・平岡円四郎(ひらおか・えんしろう)についてまとめます。平岡円四郎は、渋沢栄一の才能を見出して徳川慶喜との間を繋いだ重要人物です。

長屋暮らしから慶喜の側近に

平岡円四郎は江戸の旗本・岡本忠次郎の子として生まれると、同じく旗本の平岡文次郎の養子になっています。

旗本の息子という立場ながら長屋暮らしを送っていたという風変わりな円四郎。昌平黌(昌平坂学問所)きっての秀才だった円四郎は、その能力を幕臣の川路聖謨(平田満)らに認められて一橋家の小姓となり、後の将軍・徳川慶喜(草なぎ剛)に仕えるようになります。

将軍継嗣問題(=結局、南紀派が推した徳川慶福が将軍に)で一橋派として主君の慶喜を推したことにより一時左遷されますが、慶喜が将軍後見職に就任すると復権。慶喜の厚い信頼を受けて一橋家家老クラスに昇進しています。

▷平岡円四郎を演じる俳優・堤真一は、兵庫県西宮市出身の56歳。映画「ALWAYS 三丁目の夕日」「舞妓Haaaan!!!」「クライマーズ・ハイ」「容疑者Xの献身」ほかの出演により高い評価を受けています。NHK大河ドラマは「独眼竜政宗」(1987年・蘆名義広役)、「武田信玄」(1988年・武田義信役)、「翔ぶが如く」(1990年・矢崎八郎太役)、「八代将軍吉宗」(1995年・徳川吉通役)、「元禄繚乱」(1999年・高田郡兵衛役)、「武蔵 MUSASHI」(2003年・本位田又八役)に出演。

慶喜と栄一を結びつけたキーパーソン

「青天を衝け」において平岡円四郎が大きくクローズアップされるのが、渋沢栄一(吉沢亮)と徳川慶喜を引き合わせた功績です。討幕を目指し攘夷思想を先鋭化させていた若き日の栄一ですが、幕府側の人間である円四郎と出会ったことで人生が大きく変わっていきます。

栄一と喜作の溢れんばかりの才能、国を憂う真剣な気持ちを早くに見いだした円四郎は、討幕とは全く逆の立場となってしまう一橋家、徳川慶喜への士官を栄一と喜作に打診。上洛を行う栄一たちが道中で安全に通行できるように「一橋家用人・平岡円四郎の家来」の肩書で通行手形を手配するなど、何かと目をかけていきます。

円四郎からの士官の打診を一度は断った栄一と喜作。しかし長七郎が捕縛されたことで攘夷計画が幕府側にばれ、いよいよ進退窮まると、悩んだ末に円四郎からの士官再オファーを受諾することになります。これにより、二人の人生の扉が大きく開かれるのです。

主君の慶喜に誰よりも惚れ込み、忠誠を尽くしていた円四郎。そんな円四郎だからこそ、立場が違う慶喜と栄一が本質のところで相通ずるものがあると直感したのかも知れません。

奸臣(かんしん)とみなされ暗殺

栄一と喜作にとって大恩人となる円四郎ですが、あっけない最期を迎えてしまいます。

慶喜の請願により太夫となり、近江守に叙任された二週間後のこと。円四郎は、強硬な攘夷派だった水戸藩士らによって暗殺されてしまうのです。慶喜が攘夷を行わないのは開国・公武合体を唱える円四郎が裏で慶喜を操っているからだとされ、「諸悪の根源」と見做された末の凶行でした。

慶喜にしてみれば、側近中の側近だった円四郎を身内である水戸藩士に殺されてしまったショックは大きかったことでしょう。慶喜は同時期に中根長十郎、原市之進といった有能な家臣も暗殺により失っており、維新に向けて陰謀渦巻く時代に対し、心細い思いで立ち向かっていくことになります。

スポンサーリンク


PAGE TOP ↑