ブラタモリ・奈良編「奈良発展の秘密は段差にあり」ロケ地まとめ

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2015年6月28日(土)放送の「ブラタモリ」は奈良がロケ地。

「奈良発展の秘密は段差にあり」をテーマに、奈良の町の発展を地形から読み解いていきました。この記事では、ロケ地となった場所をまとめます。

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目次

①平城京・朱雀大路

ロケ地のスタートは、平城京の朱雀大路跡から。幅70メートルはあったという巨大道路の面影が、かつての平城京の栄華を今に伝えます。

「ブラタモリ」では、碁盤の目のように四角く造られた平城京の区域の北東部に、「外京」(げきょう。現在の奈良駅、東大寺付近)と呼ばれるポコッと飛び出している一帯があることに注目。高台にあるため平城京からもよく見える東大寺大仏殿方面(外京方面)を目指し、移動します。

②東向商店街

続いてタモリ一行がやってきたのは、近鉄奈良駅(※JR奈良駅ではありません。)からほど近い東向商店街(ひがしむきしょうてんがい)。東向商店街は南北に伸びるありふれた商店街ですが、よく見ると道の東側の商店に脈々と段差の痕跡が見られます。

商店街の東側奥、断層の上の高台に「興福寺」がある関係で、もともと戦国時代までこの商店街には「東を向く商店」しかなかったとのこと(お寺に尻は向けられないので、道の西側に商店街が成立)。

③親愛幼稚園、奈良基督教会

タモリ一行は、東向商店街に面する「親愛幼稚園」の敷地内へ。

そこから階段を登ると、断層の上に「奈良基督教会」が見えてきます。興福寺の境内にこの教会が出来たのは昭和5年のこと。当時、景観にそぐわないとの理由で洋風建築が認められなかったため、純和風教会建築という形で宮大工により設計された珍しい物件です。今年、国の重要文化財に指定されることに。

▼「東向商店街」と「奈良基督教会」マップ。近鉄奈良駅至近の街なかに、古の歴史の痕跡が残る。

④興福寺、北円堂(国宝)

続いては、奈良基督教会から東に敷地を接している興福寺へ。興福寺は平城京遷都の中心人物だった藤原不比等(659-720)がつくった寺で、平城京を一望出来る高台に造られました。藤原氏の権威を示すために、興福寺は高い場所に造られたとされます。

タモリ一行はかつて平城京を一望できたとされる北円堂(国宝。通常は内部非公開)に入ります。中には鎌倉彫刻の最高峰である、運慶一門が制作した僧侶の兄弟の像「無著世親(むちゃくせしん)」が。

⑤ならまちエリア、奈良町物語館

次に向かったのは、興福寺から500メートルほど南にある「ならまちエリア」。現在でも古い町並みが残り、オシャレなカフェや雑貨店などが点在する、観光客に人気のエリアです。

タモリは直線の道が続く町並みの中で、明らかに不自然に「クランク」状に曲がった道を発見します。一行はその曲がり角近くにある、元酒屋で現在はまちづくり活動の拠点となっている「奈良町物語館」に入ります。

この「奈良町物語館」の軒下にはかつて有力だった元興寺(がんごうじ)の建物の基礎が残っており(平城京移転により元興寺は衰退)、それに遠慮して道も曲げて造られたとか。

この元興寺の元境内には、平城京移転後も勢力を保っていた興福寺に出入りする人々が住み、興福寺近辺(段差周辺)が発展する基礎となりました。段差の上の興福寺に通いやすいように、段差のすぐ近くに町が発展したわけです。

※元興寺の僧坊の一部は現在もまちなかに残り、世界文化遺産「古都奈良の文化財」のひとつに登録されています。

⑥春日大社「剣先道」

最後に一行が向かったのが、東にそびえる「御蓋山(みかさやま)」をご神体とする春日大社。春日大社は御蓋山に向かって緩やかに上る傾斜地にあります。

まずは参道から二股に別れる左側の道、「剣先道(けんさきみち)」の見学。剣の先のようになった道の形が特徴的です。

▼表参道よりも古いとされる「剣先道」(左)。剣先道は格式の高い道とされ、進んでいくと御蓋山が正面に見える有り難い道。

⑦春日大社御本殿

「究極の段差」を求め、最後にやってきたのが春日大社の御本殿。現在、御本殿は改修前に伴い20年に一度の特別公開中です(2015年6月30日まで)。

国宝である御本殿は第一殿から第四殿まで、ほぼ同じ大きさの社殿が横に四つ並んでいます。この四つの社殿の敷地は平坦に整地されておらず、御蓋山に向かって各社殿が階段状の段差になっており、建築意匠にも地形がそのまま組み込まれています。

1300年もの間、「御神体である御蓋山山頂から続く傾斜を整地しない」という思想は脈々と受け継がれ、日本人が自然とともに生きてきた歴史を今に伝えます。

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