2014年10月からフジテレビの月9(月曜夜九時)で放送されているドラマ「信長協奏曲(コンチェルト)」。石井あゆみの同名人気漫画を原作にした、異色のタイムスリップ時代劇です。
この「信長協奏曲」。初回を見逃して途中から視聴すると物語の設定がぶっ飛んでおり、チンプンカンプンの可能性が大です。そこで、このドラマを見るための基礎知識、物語設定をまとめておきました。
1.平成から戦国時代にタイムスリップした高校生・サブロー
うだつのあがらない高校生だったサブロー(小栗旬)は、修学旅行先の歴史体験アトラクションで好きだった女の子に告白。しかしあっさり振られたため、天性の逃げ癖によりその場から逃亡しようとし、壁から転落します。
少々ベタな展開ですが、サブローはこの転落のショックにより、戦国時代のまっただ中(1549年)にタイムスリップしてしまいます。
▼ドラマは原作から設定が大きく変わっています。原作のほうが良い!という声も多数あるので、ドラマが気になった方は是非原作を。
2.瓜二つの織田信長に「なりすまし」を依頼される
サブローがタイムスリップした戦国時代で最初に出くわした人物が、偶然にも自身と顔が瓜二つである織田信長。尾張の若殿・織田信長は実弟や美濃、三河など方々から命を狙われる身ながら、病弱なために武将の務めを果たせないでいました。
信長は自身と瓜二つであるサブローに「病弱な自分に代わって織田信長として生きて欲しい」と頼み込みます。この時サブローはまだ自分がタイムスリップした事に気がついておらず、これを「歴史体験アトラクション」の一環だと思い、軽い気持ちで引き受けてしまいます。
3.平成時代には帰れない!
本当に戦国時代に来てしまったと気がついたサブローは、もう一度同じショックを与えれば現代に戻れると思い、何度も崖から転落してみます。しかし何度試しても現代に戻ることは出来ず、しばらくは戦国時代で生きていくことを受け入れている状態です。
当初は信長を演じることを嫌がり織田家から逃亡を試みていますが、その都度家臣たちに見つかり、連れ戻されています。
4.ニセモノであることがバレてはいけない
「本物の信長」から身代わりを託された時に言われた一言が、後々までサブローを苦しめることになります。
「もし御主がニセモノと知られたら、織田家家臣に斬り殺されるぞ」
本物の戦を体験し、どうやら自分が本当に戦国時代にタイムスリップしたらしいことに気がついたサブロー。しかしニセ信長である事がバレると命がないとの忠告に従い、最も信頼する家臣・池田恒興(向井理)を始め、周囲の誰にも本当のことを打ち明けることが出来ないままです。
5.妻・帰蝶も信長がニセモノと知らない
隣国・美濃(現・岐阜県)から尾張の織田家に嫁いで来ている信長の正室・帰蝶(きちょう=柴咲コウ)。「本物の信長」は政略結婚で嫁いで来た帰蝶のことを人間扱いしておらず、帰蝶も信長に対して強い恨みを持っていました。
当初はサブロー(信長)に対し厳しく当たっていた帰蝶でしたが、サブローは帰蝶を大切に扱い、少しずつ二人の関係は変化していきます。ただし、サブローは帰蝶に本当のことを打ち明けてはおらず、第3話時点で帰蝶は信長がニセモノだと気がついていません。
6.他にもタイムスリップした人物がいる!
第二話で息子に謀反を起こされ死亡した、帰蝶の父・斎藤道三(西田敏行)。実は道三も1972年からタイムスリップして来た現代の人間(元警察官)でした。
道三は対面したサブロー(信長)が「学生服」を着ていたことから、すぐにサブローの正体を見破り、別室で二人きりで現代語でのトークをしています。
物語のどこかで再び、現代からタイムスリップした人物が登場するかも知れません。
7.秀吉(木下藤吉郎)は今川のスパイ!
史実とは異なり、後に豊臣秀吉となる木下藤吉郎(山田孝之)は敵方・今川のスパイです。元々この人物は「伝次郎」と名乗っていた今川領の男。織田家の馬番だった「本物の木下藤吉郎」を闇討ちで殺害し、木下藤吉郎になりすまして織田家に出入りしている人物なのです。
8.サブローは日本史の教科書を持っている!
サブローがたまたま現代から持ってきていた高校日本史の教科書。一度は紛失しますが、斎藤道三によりサブローの手元に戻って来ます。この教科書には戦国時代の歴史が細かく書かれており、歴史音痴なサブローにとって大きな武器となります。
ただし、斎藤道三の「やさしさ」によって「本能寺の変(信長が死亡)」のページだけは破られており、歴史を知らないサブローは待ち受ける自身の運命を知りません。
運命の時に向かって突っ走ることになるサブローが、果たして「本能寺の変」を回避することが出来るのかが、物語の大きな焦点となっていきます。