「旧伊藤伝右衛門邸」(飯塚市)白蓮と伊藤伝右衛門(葉山蓮子と嘉納伝助のモデル)が暮らした家

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NHK連続テレビ小説「花子とアン」の影響により、福岡県飯塚市にある名所「旧伊藤伝右衛門邸」に注目が集まりそうです。

この記事では、現在も実在する旧伊藤伝右衛門邸についてまとめています。

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目次

嘉納伝助のモデル 筑豊の炭坑王・伊藤伝右衛門

旧伊藤伝右衛門邸は、「花子とアン」劇中に登場する石炭王・嘉納伝助(吉田鋼太郎)のモデルとなった伊藤伝右衛門(いとうでんえもん)の旧邸宅。伊藤伝右衛門は魚問屋を営んでいた父・伝六とともに裸一貫から身を立て、筑豊の「石炭王」にまで上り詰めた人物です。

葉山蓮子(仲間由紀恵)のモデルとなった柳原白蓮(やなぎわらびゃくれん)が伝右衛門と結婚し暮らしたのがこの邸宅であり、「白蓮事件」等で世間を騒がせた当時のビッグカップルの生活を物語る建築として、観光名所になっています。


▲Photo by Muyo (画像出典:Wikipedia)

出世とともに増築を重ね…石炭遺産・文化遺産として価値

明治30年代に建てられたこの伊藤邸の面白さは、伝右衛門の人生の変遷そのものが映し出されているところです。

貧しい育ちであった幼少期から身を立て、経済的繁栄を手に入れ、柳原白蓮を嫁として迎え入れ…。そうした伝右衛門の人生の展開とともに次々と増改築を繰り返し、立派な庭園を持つ大邸宅へと変化していきました。

二階は白蓮の居室 白蓮の希望を取り入れた水洗トイレもあった

白蓮が輿入れをした明治44年には三回目となる大規模な増改築が行なわれ、それまで平屋造りだった邸宅に二階部分が作られ、白蓮の居室となりました。十畳と六畳の和室であるこの二階部分は、巧妙な竹細工が編まれている床の間の天井など、目に見えない隅々にまで「粋」が凝らされており、当時、伝右衛門が白蓮を迎え入れた決意を物語っています。

食堂はテーブルを設置した洋間、窓ガラスはドイツ製、トイレは当時の九州では見られなかった水洗トイレ(現在は飯塚市歴史資料館に保管、白蓮が設置を希望した)が設置されるなど、当時栄華を極めた伊藤家の「都会への対抗意識」も垣間見られます。

▲Photo by Usiwakamaru (画像出典:Wikipedia)

名勝・回遊式庭園も見どころ

伊藤邸の門は福岡市天神の赤銅御殿(あかがねごてん=福岡別荘ともいう。伝右衛門が白蓮に歌人活動をさせるために造営した別邸)から移築されたもの(飯塚市有形文化財)。庭園「旧伊藤伝右衛門氏庭園」は国の名勝に指定されています。この庭園は白蓮が過ごした部屋からの展望も考慮された回遊式庭園となっており、一見の価値があります。

「旧伊藤伝右衛門邸」は市民の保存運動により飯塚市の所有となり、2007年から一般公開が行なわれています(※有料)。

▼旧伊藤伝右衛門邸DATA(※データはドラマ放送当時のものです。)

住所:福岡県飯塚市幸袋300
アクセス:JR筑豊本線(福北ゆたか線)新飯塚駅下車、徒歩15分またはタクシーで10分
電話:0948-22-9700
入場料:高校生以上300円(240円)、小中学生100円(80円)※カッコ内は20名以上の団体料金
定休日:毎週水曜日(祝日は開館)、年末年始(12月29日〜1月3日)
入園時間:午前9時30分〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
駐車場:無料駐車場150台分あり

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