日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第1話考察・野崎加奈子の重要発言メモ 「積み重ねてきたものを自分が止めるわけにはいかない」

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TBS系日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第1話において、このドラマのテーマ、核心部分を表現していると思われる野崎加奈子(松本若菜)の重要発言がありました。

この野崎加奈子のセリフは物語上重要な意味を持つと考えられますので、備忘録も兼ねてメモをしておきます。

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目次

第1話 加奈子の注目発言「自分が止めるわけにはいかない」

第1話では、ロイヤルヒューマン社との縁で競馬の世界に足を踏み入れた税理士・栗須栄治(妻夫木聡)が、かつての恋人だった野崎加奈子(松本若菜)が経営する北海道の生産牧場・ノザキファームを訪ねる場面が描かれています。

夜遅くまで牧場の仕事を続けていた加奈子は、自らの仕事に関して以下のような思いを栗須に打ち明けています。加奈子は元カレである栗須に今も心を許しているのでしょうか、なかなか本質的な会話です。

加奈子:難しいよね…牧場も馬主も、長く続けていくのは。うちの実家も、私が帰らなかったら潰れるはずだったの。でも、それはしちゃいけないことだと思って。続けていかないとなあって。

栗須:なんで?

加奈子:話したことあるかなあ?サラブレッドってさ、父系の元をたどるとたった3頭しかいないのよ。

栗須:そうなの?

加奈子:そう、最初はたった3頭。世界に3頭だよ。それをより強く、より速く、才能を極限まで高めるために人間が交配に交配を重ねて育て上げてきたのが今の競走馬。うまくいかないことだってた〜くさんあるけどね。でも、その中にある日突然すっごい花が咲くことがあるの。とんでもない馬が進化を更新するような、新時代の馬が生まれてくる。

加奈子:そこまでたどり着いて、やっとその馬も祖先の馬もみんなが、関わってきた人間も含めてみんなが報われたことになる。積み重ねてきたものに、そこでようやく価値が生まれるの。それを自分が止めるわけにはいかないなあって。

▼ジリ貧状態にあるノザキファームが未来を賭けるロイヤルホープ。

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「受け継がれていく夢、仕事」が物語のテーマか(一部ネタバレあり)

この一連の加奈子の言葉は、「ザ・ロイヤルファミリー」の物語が扱うテーマの核心をついていると思われます。

「ザ・ロイヤルファミリー」では、

・競馬にのめり込む山王社長と、バラバラになっていく山王家
・競走馬が受け継いでいく血統、競走馬の進化、突然変異
・次世代に受け継がれていく、山王社長の夢、競馬に携わる人たちの誇りある仕事

といった要素が劇中で描かれていきます。以下、原作小説の内容ではありますが少しだけネタバレを含みますのでご注意を。

競馬にのめり込み、それによって家族の崩壊を招いてしまう「競馬バカ」の山王社長。やがて山王社長は病魔に侵され、自身の時間が有限であると感じるようになります。

自分の人生の時間だけでは、もはや競馬への見果てぬ夢は果たせないかも知れない…。弱気になってしまう山王社長の夢を受け継ぐ存在が、山王社長の血縁者の中から思わぬ形で浮上していくことになります。

また、大切に受け継がれていく競走馬の血統ストーリーも、ドラマの大きなテーマになっていきます。

馬主が期待を込めて購入した競走馬は、必ずしも思い通りの結果を残せるわけではありません。それでも生産者、調教師、騎手、馬主らはその競走馬の血筋や眠れるポテンシャルを信じ、繋がれてきた血統を守り、次世代に大きな花を咲かせることを期待して見守り続けます。

競馬の夢は決して一代では成就せず、次世代へとその夢は受け継がれていきます。「ザ・ロイヤルファミリー」では、そんな見果てぬ夢や、競馬界の仕事人たちの魂が代々受け継がれていく姿、いつか後世で花開くかもしれない競走馬の命のリレーなどが描かれていきます。

第1話で野崎加奈子が栗須に語った

「積み重ねてきたものに、そこでようやく価値が生まれるの。それを自分が止めるわけにはいかないなあって。」

という言葉。これこそが、「ザ・ロイヤルファミリー」の物語の核心部分と言えるのです。

▼物語の後半で、急展開を見せる山王一家の家系図。山王社長の夢を受け継ぐ人物とは?

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