NHK連続テレビ小説「ばけばけ」第45回(2025年11月28日放送)より。
リヨがヘブン先生と「ランデブー」をした島根県庁のロケ地(撮影場所)となった「京都府庁旧本館」をご紹介します。
ランデブーは島根県庁で
ヘブン(トミー・バストウ)のことをすっかり気に入ってしまった知事の娘・江藤リヨ(北香那)。
積極的なリヨは、さっそくヘブンに松江の街の魅了を紹介するという名目で「ランデブー(デート)」の約束を取り付け、二人は島根県庁で待ち合わせることになります。
娘とヘブンがくっついてしまうことを危惧している江藤知事(佐野史郎)は、勝手知ったる島根県庁の中でならランデブーをしても良いと承諾したようです。
リヨは父の言いつけを守り「松江で唯一の西洋建築」である島根県庁の館内を誇らしげに案内しますが、ヘブンはまったく興味を示しません。
ヘブンはリヨが用意してきたお弁当も食べずに、錦織が提案した城山稲荷神社に行きたいと言い出して…。
ロケ地は京都府庁旧本館
▼リヨとヘブンが待ち合わせをした「島根県庁舎」の玄関のシーン。京都府庁旧本館で撮影されています。
▼こちらは現在使われている「5代目」の島根県庁舎。松江城(お堀である京橋川)に隣接しています。中庭には石庭があり、なかなか趣がありますね。
左右に翼を張り出したような意匠が印象的だった、「ばけばけ」の島根県庁舎。
現在の島根県庁は1959年(昭和34年)に完成した通算5代目の鉄筋コンクリート造りの建築物であり、「ばけばけ」に登場した島根県庁の外観とは異なります。
リヨとヘブンが待ち合わせをして「ランデブー」をした島根県庁のシーンは、京都府京都市上京区薮ノ内町にある「京都府庁旧本館」で撮影されています。
1904年(明治37年)に竣工され、1971年(昭和46年)まで京都府庁の本館として使用されていた京都府庁旧本館。現在も執務室として使用されており、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建物としては日本最古のものだそうです。
2004年(平成16年)には国の重要文化財に指定され、京都の近代の歴史を今に伝える貴重な建築物として大切に守られています。
▼ヘブンがリヨの手を取ってあがった京都府庁旧本館の正面階段。「本当にジェントルマンですね」とヘブンを褒め称えたリヨですが、その想いは通じず…?
ちなみに、リヨとヘブンがランデブーをしたのは1890年(明治23年)のこと。この当時の島根県庁は1879年(明治12年)に浜田・鳥取両県を合併したことを受けて建築された「2代目」の県庁舎が使われていました。
余談となりますが、1909年(明治42年)に完成した「3代目」の島根県庁舎は京都府庁舎を参考として設計されており、時系列は異なりますが「ばけばけ」に登場した島根県庁との縁を感じます。
▼1879年(明治12年)完成の2代目・島根県庁舎。「ばけばけ」に登場した島根県庁舎と似ている?

▼城山稲荷神社、八重垣神社など「ばけばけ」では実際に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が愛した松江の神社仏閣の風景が登場しています。

