7月20日(月)19時30分から放送されるNHK「ブラタモリスペシャル」は、3年ぶりに東京が舞台。東京駅・丸の内から銀座方面にかけて広がるさまざまな地下空間にスポットを当て、タモリ一行が潜入手材を敢行します。
その中で大きな話題となっているのが、今回「ブラタモリ」がこの一帯を撮影するにあたり事前取材をしている中で、偶然見つかったという「幻の地下自動車道」。50年前に造られたまま地下に眠り続けていた「幻の巨大空洞」にカメラが初潜入します。
永代通り地下 頓挫したアンダーパス計画
▼永代通り(東京メトロ東西線が平行)地下に張り巡らされる地下通路。管理された都市空間かと思いきや、取り残された幻の空間も…。
今回発見されたのは東京駅から少し北側、八重洲側と丸の内側を繫ぐ重要な道路である「永代通り(国道一号線)」の地下部分。NHKニュースによれば、この地下部分に「幅6メートル、高さおよそ5メートルの穴が2本並んでトンネルのようにおよそ50メートルにわたって掘られて」いるとのこと。
永代通りの地下は平行して東京メトロ・東西線が走っています。この地下空間一帯を管理している東京メトロによれば、この巨大空洞は昭和40年頃に、当時計画のあった地下自動車道の一部として掘られたもので、地下鉄工事が行われる際に一緒に造られたもの。東京駅の東西、八重洲〜丸の内側を結ぶアンダーパスとして計画されたようです。
当時、自動車の交通量急増を見越して先に交通空間を確保しておいたものの、結局計画が頓挫し、以降50年近く、使われることなく放置状態にあったそうです。やがて時の流れとともに、このアンダーパスの「入口」自体がどこにあるのかがわからなくなり、「幻の空間」となっていたのです。
「ブラタモリ」取材の一週間前、「バリアフリーのための東西線大手町駅改装工事の際に、天板をはがしたところ、見つかった」(東京メトロ)とのことで、「ブラタモリ」の撮影はその興奮も覚めやらぬ中で行われたようです。
「ブラタモリスペシャル」テーマは「東京駅・地下空間」
20日放送の「ブラタモリスペシャル」のテーマは「東京駅」。東京駅から銀座方面まで、総延長18kmにも及ぶ巨大地下空間にスポットを当て、「八重洲の地下に眠る江戸城の痕跡」「最先端の地下の利用法」など、歴史とともに形づくられた地下空間をブラタモリならではの視点で解き明かしていきます。
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