朝ドラ「あんぱん」嵩、最初の詩集を八木の会社から出版 モデルはやなせたかし詩集「愛する歌」

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NHK連続テレビ小説「あんぱん」第22週では、詩の才能を八木に見出された嵩が最初の詩集を出版することになります。

この詩集は、山梨シルクセンター(現在のサンリオ)から出版されたやなせたかしの最初の詩集「愛する歌」がモデルになっていると考えられます。

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【あんぱん】嵩の詩人としての才能を見出す八木

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フリーの漫画家になったものの長年ヒット作を生み出せずにいた柳井嵩(北村匠海)ですが、舞台美術のプロデュースやテレビタレントとしての活躍などで、マルチな才能を見せ始めています。

スランプで漫画が思うように描けずにいた嵩でしたが、不思議と言葉が次々と頭に浮かぶようで、仕事とは関係なくさまざまな詩を書き溜めていました。

そんな嵩の詩人としての才能を見出すのが、かつての戦友である八木信之介(妻夫木聡)でした。

もともとインテリ気質の文学青年であり、戦地で井伏鱒二の詩集を通して嵩と心を通わせた八木。嵩が書く詩の世界に何かを感じた八木は、自身が立ち上げた会社「九州コットンセンター」で嵩の詩とイラストが入った陶器のグッズを販売すると、これが大ヒット。八木は嵩にもっと詩を書くようにとけしかけていきます。

【あんぱん】嵩、処女詩集を出版 八木の会社に出版部が誕生

次々に書き上がる嵩の詩を見てその才能を確信した八木は「九州コットンセンター」(※もしかしたら社名を変更している可能性も)に出版部を作り、嵩に詩集を出さないかと持ちかけます。

漫画を描かずに詩ばかり書いている嵩を心配していた妻ののぶ(今田美桜)も、晴れて嵩の詩集が出版されると大喜び。改めて夫婦の仲が深まっていくようです。

そんな嵩とのぶの仲睦まじい姿を見ていたメイコ(原菜乃華)は、夫の健太郎(高橋文哉)に対して抱いていた「ある秘めた思い」を姉たちに打ち明けて…。

※嵩の最初の詩集のタイトルは現在のところ不明ですが、第22週の週タイトルが「愛するカタチ」であることから、この「愛するカタチ」が詩集のタイトルになる可能性があります。嵩の詩は、のぶに対する愛を歌ったものが中心になるのではと予想しています。

【史実】モデルはやなせたかしの詩集「愛する歌」 山梨シルクセンター(後のサンリオ)から出版

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嵩が八木の会社「九州コットンセンター」で最初の詩集を出版するという一連のエピソードは、史実がモデルになっています。

柳井嵩のモデルである漫画家・やなせたかしは、漫画家としてブレイクする前の1960年代半ばに「山梨シルクセンター」(後のサンリオ)の創業者・辻信太郎氏と出会い、同社の出版事業に関わっています。

「山梨シルクセンター」は、辻信太郎氏の故郷である山梨の特産品を流通させる目的で設立された会社でしたが、業績が苦しくなる中で雑貨やビーチサンダルの販売などを手掛ける商社、ギフト会社に転身。やなせたかしは同社の仕事にグラフィックデザイナーとして関わるようになっています。

1966年にやなせたかしが処女詩集「愛する歌」を出すことになると、辻信太郎氏は「それならば是非ウチで出してくれ」と提案し、「山梨シルクセンター」に出版部を立ち上げています。晴れて出版された詩集「愛する歌」は大ヒットを記録して同社の業績を伸ばすとともに、同社の出版事業の定着に貢献しています。

【史実】元祖「アンパンマン」初出は山梨シルクセンター出版部(サンリオ)から

▼元祖「アンパンマン」が収録された記念すべき短編メルヘン集「十二の真珠」。版元は山梨シルクセンター出版部(現在のサンリオ)。

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こうして本格的に出版事業を始動した「山梨シルクセンター」。やなせたかしは同社の出版部で絵本の執筆を開始すると、1969年には短編メルヘン集「十二の真珠」を同社から発表。この短編集の中の一つの作品として「アンパンマン」を初登場させています。

この当時の「アンパンマン」は現在のものとはだいぶ違う大人向けのシニカルな作品ではありましたが、いずれにしても辻信太郎氏と「山梨シルクセンター」との出会いが、国民的アニメ「アンパンマン」誕生への引き金となったわけです。

当時は弱小企業だった「山梨シルクセンター」ですが、その後に「サンリオ」と社名変更をするとハローキティをはじめとする国民的人気キャラクターを次々に生み出し、日本を代表するギフト会社、コンテンツ企業へと成長しています。

やなせたかしをキッカケに産声を上げた「サンリオ」の出版部は、現在も同社の主力事業のひとつ。「あんぱん」でも史実に沿い、八木の会社「九州コットンセンター」が出版事業への進出を経て大きく発展していく姿が描かれるかもしれません。

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