2015年10月10日(土)放送のブラタモリ第19回は「富士山」。この記事では、10月10日(土)放送分に登場した主なロケ地と、番組概要をキーワードごとにまとめます。まずは、富士山本宮浅間大社から。
この日のブラタモリのお題は「富士山はなぜ美しい?」。日本人に愛されてきた富士山の美しさを、ブラタモリらしい「地理学」「文化人類学」「地球科学」といった視点から紐解いてきます。
「富士曼荼羅図」にも登場 富士山本宮浅間神社
番組はまず、富士山の麓(静岡県側)にある「富士山本宮浅間大社」(静岡県富士宮市宮町1−1)からスタート。ここは世界遺産に登録された神社の一つで、富士山登山の玄関口になっていた古い神社として知られます。
重要文化財である「富士曼荼羅図」(室町時代)にも、浅間大社と富士山頂を目指す当時の人々の姿が描かれており、われわれのご先祖様も富士登山を愛していたことがよくわかります。
▲富士山本宮浅間大社・本殿。富士と人々との関わりの歴史を感じるなら、まずはここに。
富士山の形?二階建ての本殿
浅間大社の立派な楼門、本殿などは徳川家康が1604年(慶長9年)頃に関ヶ原での勝利のお礼として寄進したもの。特に本殿は全国的にも非常に珍しい「二階建て」であることで知られます。
番組では「諸説の一つ」として、本殿が「富士山の形」を模しているという説を紹介していました。四方向に傾斜する「寄棟造(よせむねづくり)」の屋根を持つ本殿・一階部分が富士山の形であり、その上に載っている二階部分は富士山の上、「天上界」に神社があるという神々しいイメージを表現しているのでは、という面白い説です。
徳川家康の権威と富士山
この本殿を寄進した家康は富士山を都市の象徴、アイデンティティとして江戸の町を建設し、富士山の壮大なイメージを利用して自身の権威付け、江戸幕府の安定を図ったとも言われます。
世にも珍しい浅間大社本殿の「二階建て本殿」には、富士山の美しい姿(=徳川の権威)に思わずひれ伏してしまうような(?)、当時の人々の風景観の名残が見てとれます。
続いて一行は境内のシンボル・湧玉池へ向かいます。「ブラタモリ#19富士山まとめ②湧玉池 マッタンガイとパホイホイ」の記事に続きます。