TBS系日曜劇場「陸王」で、物語の中心となる老舗足袋屋「こはぜ屋」。
この記事では、こはぜ屋の会社の主要メンバーをまとめます。
創業100年 社員の高齢化が進むこはぜ屋
こはぜ屋は、埼玉県北部の行田市にある老舗足袋製造会社です。原作小説「陸王」によれば、こはぜ屋は1913年(大正2年)創業という古い会社。正社員が20名ほどで、従業員は平均57歳とかなり高齢化が進んでいます。
社員の高齢化が進んでいるというのは悪い面ばかりではありません。こはぜ屋には会社の浮き沈みを長年見つめてきた番頭の「ゲンさん」や、その縫製技術は国宝級といわれるベテランが揃う「縫製課」など、豊富な人材が揃っています。
現時点では、こうした人材の能力を100%生かしているとは言い切れない状態。社長・宮沢の行動により、彼らの秘められた能力がどう開花していくのか、注目です。
こはぜ屋・メンバー
社長・宮沢紘一(役所広司)
100年続く家業「こはぜ屋」の4代目社長。グイグイと事業を広げていくヤリ手実業家というタイプではないが、年々事業規模が縮小していくこはぜ屋の未来を案じ、新事業となるマラソン足袋「陸王」の開発を決断する。
息子・大地には未来がないこはぜ屋を継がせたくないと考えている。
腰掛け・宮沢大地(山崎賢人)
社長・紘一の長男。
地元大学の工学部を卒業したものの就職に失敗し、こはぜ屋を手伝っている。就職活動は続けているものの連戦連敗で、そのトラウマもあり自分の生き方に確信を持てずにいる。シューズ開発という突拍子もない夢を語る父に呆れて反発はするものの、本心ではこはぜ屋の仕事に興味がないわけではなさそう。
マラソン足袋のとある開発部門を任され、次第に仕事の面白さに目覚めていく…?
専務・富島玄三(志賀廣太郎)
通称「ゲンさん」。こはぜ屋勤続40年以上のベテランで、経理部門を担当する「番頭さん」。
取引銀行との交渉や事業費の管理などを一任され、社長からの信頼も厚い。ただし保守的すぎるところがあり、新事業へと走り始めた社長に対し、しばしば苦言を呈する。こはぜ屋のブレーキ役。
若手社員・安田利充(内村遥)
通称「ヤス」。面倒見が良く若手工員のまとめ役。しばしば社長と行動を共にする。時に短気な面も顔を出すが、根は真っすぐな感動屋。
縫製課リーダー・正岡あけみ(阿川佐和子)
縫製課を束ねるリーダーで、その縫製技術は「国宝級」。明るく元気な(うるさい?)性格をしており、若手社員にとってはお母さんのような存在。
「陸王」開発チームに抜擢されると、ムードメーカーの役割を果たすことに。社長の紘一にとっても前向きなあけみの存在は励みになっていく。
縫製課社員・西井冨久子(正司照枝)
縫製課最高齢の縫い子で、足袋デザイナーとしてのデザインセンスも持ちあわせる唯一無二の存在。社内にリストラの空気が流れると「あたしゃやめないわよ!」と言い放つ。
まだまだ元気に頑張るが、新事業開発のしわ寄せ、負担が冨久子の身体に響き、ついには…。
縫製課社員・仲下美咲(吉谷彩子)
大ベテランが活躍する縫製課の中にあって、28歳という「超若手」の末席社員。夜は実家の飲食店を手伝っている。冨久子の隣りに座り作業を教わる「愛弟子」だが、まだまだ技術には自信がない。
同じく若手であり自分の仕事に自信を持てない大地とは、互いに励まし合う間柄に。
縫製課社員・水原米子(春やすこ)
縫製課ナンバー2の実力者。高齢の母の面倒を見ているため仕事に融通が利かない時がある。関西出身なのか、関西弁を話す。
縫製課社員・橋井美子(上村依子)
縫製課のベテラン社員。
社外の様々な人がこはぜ屋に共感していく
息子の大地をのぞけば多くのメンバーが高齢で、新しい発想が生まれにくくなっているこはぜ屋の社内。
そんなこはぜ屋に新しい風を吹き入れるのは、社長・宮沢の行動や理念に共感を覚えた社外の人々です。運送屋のあんちゃん、スポーツショップの経営者、特殊素材の開発者、そしてカリスマシューフィッター。
物語の中で、こはぜ屋はまるでRPGゲームの主人公のように少しずつ仲間を増やしていきます。そうして持ち込まれる外からの新しい風は、こはぜ屋があらかじめ持っていた確かな技術力、社内の結束に駆動力を与え、以前では考えられなかったような目覚ましい成果へとつながっていくのです。
▶「半沢直樹」(TBS)、「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ)、「下町ロケッ ト」(TBS版、WOWOW版)、「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS)、「民王」(テレビ朝日)、「空飛ぶタイヤ」(WOWOW)…。「陸王」原作の著者・池井戸潤氏の作品は続々とドラマ化されています。