TBS系日曜ドラマ「陸王」に登場する「豊橋国際マラソン選手権大会」についてまとめます。
「陸王」原作小説で描かれたマラソン大会などを参考に、この大会がどの程度の規模のものか、モデルとなっている大会があるのかについてもまとめます。
「豊橋国際マラソン」とは
怪我に泣かされる悲運のランナー・茂木裕人(竹内涼真)と、経営難に直面する老舗足袋屋「こはぜ屋」の宮沢紘一社長(役所広司)。後に奇跡の物語を紡ぐことになる両者の最初の接点となるのが、「豊橋国際マラソン選手権大会」です。
宮沢はこの豊橋国際マラソンを観戦した後に、マラソン足袋シューズの開発という新事業に乗り出すことになります。
「国際マラソン」と冠している通り、豊橋国際マラソンは有力選手が多数参加する、国内でも有数の大会という設定。2017年9月に行なわれた豊橋ロケでは三日間で合計1万人のエキストラ(主に沿道の観客)が参加しており、豊橋国際マラソンが盛大な大会らしいことがうかがえます。
・【陸王】優勝者サイラス・ジュイ(ケニア) 「豊橋国際マラソン」で自己最高記録(幻)を出してしまう
▼豊橋市役所前をスタートし、国道1号や駅前大通など豊橋の中心部を走るらしい「豊橋国際マラソン」。
本日の豊橋ロケの様子です❗
ボランティアエキストラの皆様のお陰で素晴らしい絵が撮れています❗#陸王 #豊橋エキストラ pic.twitter.com/fJhvVdtLhN— TBS「陸王」いよいよ明日夜9時‼️ (@rikuou_tbs) 2017年9月24日
原作では「京浜国際マラソン」として登場
2017年現在、「豊橋国際マラソン」なる国際大会は実在しません。「豊橋国際マラソン」にモデルとなる大会が存在するのか、気になるところですね。
池井戸潤氏による原作小説「陸王」には、「豊橋国際マラソン」にあたると思われる大会「京浜国際マラソン」が描かれています。
この京浜国際マラソンは、市民ランナーを含めた総参加者数が二万人(応募倍率は約十倍)、世界から有力なランナーが多数集う、日本有数のマラソン大会という設定。実況アナウンサー、解説者が乗った中継車が出るとのことで、その注目度がうかがえます。
走行コースは東京・品川駅前を出発し、南に向かって多摩川を超え、神奈川・横浜の生麦付近が折り返し地点。第一京浜(国道15号線)をひた走ると思われるそのコースは、箱根駅伝のルートと重なります。
旧東京国際マラソン、現在の東京マラソンがモチーフ?
京浜国際マラソンは実在しない小説上の架空の大会ですが、その開催規模や京浜ルートを走るコース設定などから、かつて存在した「東京国際マラソン」(2006年廃止)「東京国際女子マラソン」(2008年廃止。いずれもエリートランナー向け)と、実質的にその後継大会とされる「東京マラソン」(2007年開始。市民ランナーを中心に三万人超が参加)あたりをモチーフに創作された大会なのではないかと推測します。
今回の「陸王」映像化にあたり、さすがに東京都心部での「京浜国際マラソン」大規模ロケ敢行は困難であり、撮影、ロケ地提供に協力的な豊橋市(※同じくTBS系、池井戸潤氏原作ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」でロケ地として豊橋が大々的に登場した実績あり)に舞台を変えて撮影が行われたということでしょう。
なお、愛知県では2012年から「名古屋ウィメンズマラソン」(女性限定のフルマラソン大会)を含む一大市民マラソン大会「マラソンフェスティバル ナゴヤ・愛知」(参加人数2万人)が開かれており、ドラマで描かれる「豊橋国際マラソン」と近い雰囲気があるかもしれません。
▼「陸王」に実際に登場する豊橋の場所をまとめました。
・【陸王・豊橋ロケ地】撮影場所まとめ 市役所、駅前大通、広小路、市電