朝ドラ「虎に翼」タイトルの意味 由来は韓非子の言葉と三淵嘉子の愛称「トラママ」から

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NHK連続テレビ小説「虎に翼(とらにつばさ)」の番組タイトルの由来、意味についてまとめます。

このタイトルならびにヒロインの名前「寅子」は、ヒロインのモデルとなっている三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんのあだ名と、中国の法家・韓非子の言葉がモチーフになっているようです。

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目次

タイトル「寅に翼」の由来

最初に、タイトル「虎に翼」の由来をざっとまとめます。

★「虎に翼」タイトルの由来

・モデルの三淵嘉子さんが寅年生まれで「トラママ」の愛称で呼ばれた
・ヒロインの猪爪寅子(ともこ)寅年生まれという設定
・中国の法家「韓非(かんぴ)」の言葉「虎に翼」を引用

以下、詳細を解説していきます。

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【由来①】モデルは「トラママ」三淵嘉子さん

朝ドラ「虎に翼」は、日本初の女性弁護士、裁判官として活躍した三淵嘉子さん(1914-1984)をモデルにしたヒロイン・猪爪寅子(いのつめ・ともこ)が主人公です。

三淵嘉子さんは1914年(大正3年)の寅年生まれ。明治大学専門部女子部法科、明治大学法学部に学んだ後に日本初の女性弁護士の一人となり、女性初の裁判官、裁判所長にも就任。日本で前例がなかった女性法曹の道を切り開くとともに、立場が弱い女性や弱者のために法の力を駆使し、多くの人を手助けしたことで知られます。

三淵嘉子さんは寅年生まれであったから「トラママ」の愛称で呼ばれ、広く尊敬を集めていました。

【由来②】ヒロイン「寅子(ともこ)」は「五黄の寅年」生まれ

朝ドラ「虎に翼」のヒロイン・猪爪寅子も、モデルである三淵嘉子さんと同じ1914年(大正3年)生まれという設定です。

寅子が生まれた1914年は36年周期でやってくる「五黄の寅年」であり、両親はこれにあやかり「寅子(ともこ)」と名付けています。前述したように寅年生まれの「トラママ」三淵嘉子さんのイメージを拝借した名前と考えられます。

寅子はその名前から「トラコ」「トラちゃん」の愛称で呼ばれていきます。トラは強く逞しくしなやかな動物であり、強い正義感と行動力を持つヒロイン・寅子のイメージと重なります。

「五黄(ごおう)」は暦、占いに用いられる九星の一つで、西暦年を9で割って6余る年が「五黄土星」の年となります。この五黄土星の年のうち寅年と重なる年は「五黄の寅」と呼ばれ、変革・戦争・地震・災害・事件などが多いとも言われます。

直近では2022年が「五黄の寅」の年であり、次は36年後の2058年。

※主演の伊藤沙莉は1994年(平成6年)の「甲戌(きのえいぬ)」の年の生まれ。

【由来③】韓非子の言葉「虎のために翼をつくるなかれ」

ドラマタイトルの「虎に翼」ですが、中国戦国時代の法家である韓非(かんぴ。韓非子とも)の書物に出てくる言葉「虎に翼」を引用しているとのこと。「ただでさえ強い者にさらに強さ(武器など)が加わる=鬼に金棒」といった意味ですね。

↓著書「韓非子」より引用。

周書に曰く、「虎の為に翼を傳(つ)くる母(なか)れ、将(まさ)に飛んで邑(むら)に入り、人を択(と)って之(これ)を食(くら)わんとす」と。夫(そ)れ不肖の人を勢いに乗するは 是れ虎の為に翼を傳(つ)くるなり。

「虎のために翼をつくるなかれ」。

強靭な肉体と攻撃・運動能力により陸上の強者として存在する虎ですが、これに翼まで与えられてしまっては空の世界でも覇権を取ってしまうことになり、恐ろしい事になりかねません。

日本書紀においても、病床にあった天智天皇のもとを脱した弟の大海人皇子(兄の死後、天智天皇の子や大友皇子の軍を次々と破り天武天皇として即位=壬申の乱)の姿に対し「虎に翼を着けて放てり」と語られており、「虎に翼」は古くからある表現であることがわかります。

以上のように、ドラマタイトル「虎に翼」はモデル人物の「トラママ」のイメージと、中国の偉大な法家・韓非子の言葉「虎に翼」をかけ合わせたものと言えます。

【まとめ】法律という「翼」を得た寅子 強大な力の使い所に悩むことも

法学の世界に出会った寅子は、父・直言(岡部たかし)の後押しもあり、女性に門戸が開かれたばかりの弁護士の道に飛び込んでいきます。

やがて寅子は法律という力強い「翼」を得て羽ばたいていくことになりますが、強大な力(翼)を持つということは同時に大きな責任を背負うことも意味します。

寅子はその「翼」の使い所に悩みつつ、弱き人々のために「翼」を正しく使えるように、試行錯誤をしながら成長を見せていくことになります。

また、寅子が出会い同じ志を共有することになる名律大学女子部の仲間たちも、それぞれに「翼」を得て羽ばたいていくことになります。翼を得た彼女たちがそれぞれどのような人生を歩んでいくのか、こちらも注目です。

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