2021年12月10日(金)に放送されるNHK「ドキュメント72時間〜東京・小金井 街角の水くみ場で」の撮影場所、ロケ地になっている東京都小金井市の「黄金の水(宝永四年六地蔵)」についてまとめます。
住宅街のど真ん中 良質な地下水の水くみ場
2021年12月10日放送の「ドキュメント72時間」のタイトルは、「東京・小金井 街角の水くみ場で」。東京の西部、多摩地域の人気の街であるJR武蔵小金井駅近くの水くみ場で、72時間の密着取材が行われています。
「東京・小金井 街角の水くみ場で」の回の番組内容は以下の通り。
天然の地下水が出る、地域の「水くみ場」が舞台。東京・小金井市のマンションの合間、目立たぬ場所だけど、次から次へと水をくむ人が来る。ペットボトルを大量に持参する地元の女性。母親から頼まれたと片手にやかんを持つ近所の大学生。近くの八百屋は、大鍋での総菜作りにここの水を使っている。良質な地下水がわくというこの地域。わざわざ水をくみに来るそれぞれの事情は何なのか。3日間、街角の水くみ場で耳を傾ける。
NHK番組表より引用
【語り】吹石一恵
小金井市の名所「黄金の水」
▼深井戸の水が供給される、小金井の「黄金水」。知る人ぞ知る、小金井の名所です(写真:ロケTV)。
72時間の密着撮影が行われたのは、JR武蔵小金井駅から南に徒歩数分の場所にある「黄金の水」と呼ばれる水くみ場です。
平成16年(2006年)に商店街の活性化を目的に地下100mの深井戸が掘られ、以来、地元の人たちに愛用されています。
「黄金の水」があるこの近辺は、もともと江戸道や志木街道など6つの辻が集まる交通の要衝(現在の前原坂上交差点)でした。宝永4年(1707年)には六面地蔵尊が奉納され、現在も「宝永四年六地蔵」として大切に祀られています。
この六地蔵の敷地(ちょっとした辻広場のようになっています)を商店街協同組合が管理していたという経緯もあり、お地蔵さんの横に深井戸が掘られたわけです。
▼住宅街の真ん中、雑居ビルの真下にあるお地蔵さん。水汲み場とともに、地域の人が集まる場所となっています(写真:ロケTV)。
試飲は無料 本格利用は登録制(500円)
水質は中硬水で、水質検査も問題なくクリアしている「黄金の水」。地元の飲食店や茶道家などからも美味しい水として好評であり、近くに住むご老人からこの水を飲み始めてから健康になった、なんて声も聞かれるそうです。
ただし、誰もが無条件に水をジャンジャンと使用できるわけでは有りません。
単に一口試してみたいということであればプッシュ式の蛇口を押すことでコップ一杯分の水が出ますので、試飲は無料。ポリタンクやペットボトルなどを持参して本格的に水くみをしたい方は、近くの菊屋文具店で登録料500円を払い、専用蛇口の水栓をもらう必要があります。市外の方も問題なく会員になれます。
利用時間は朝の8時から夜の8時まで(変更となっている場合もあるので要確認)。何しろ都会の真ん中の水くみ場ですので、「登録」というひと手間を入れることで適切な維持管理が出来ているようです。
▼クネクネした旧道沿いにある六地蔵と黄金の水。菊屋文具店はすぐ近く。
▼水くみ場にやってきた八百屋さんは、すぐご近所の「小金井八百屋 やおつる」さん。
▼前原坂上交差点のすぐ先には、野川が削った「国分寺崖線」が東西に広がります。崖線沿いには「金蔵院通り」「はけの道」「質屋坂通り」といった散歩が楽しい道が点在しますので、あわせて散策することをオススメします。