7月17日(日)放送のNHK大河ドラマ「真田丸」第28話より。
この日の放送で、精神的に追い詰められた豊臣秀次(新納慎也)はついに自害をしてしまいますが、その自害の直前に真田信幸=源三郎=(大泉洋)と秀次が「振り回されてきた人生」という共通項でわかりあう描写がありました。
この記事では、なぜか「天下人の甥っ子」という超大物の前で信幸が吐露した、「信幸を悩ませ振り回し続ける身内五人」についてまとめます。
秀吉に振り回され続けた秀次
太閤秀吉(小日向文世)の甥っ子である豊臣秀次。ただの百姓に過ぎない生まれで人の良い秀次でしたが、伯父・秀吉の大出世により、自らも権力争いの渦中に巻き込まれ、ついには切腹に至ってしまいます。
「真田丸」では、秀次が高野山・青厳寺で自害をする直前に、真田信幸と会話をする場面が描かれました。
豊臣秀次と真田信幸
秀次が関白として残した数少ない業績が、自らの裁定により信幸に従五位下伊豆守の官位を与えたことでした。その意味で秀次にとって信幸は思入れのある人物と言えますが、二人には意外な(?)共通点がありました。
それは、偉大な肉親に振り回され続けてきたこと。天下人・秀吉に振り回され続けた秀次はもちろんのこと、真田家・長男の信幸もまた、身内に振り回され続ける苦難の人生を歩んで来たのです。
「叔父上に振り回されここまで 面白い人生」
「生まれ変わったらもう二度と伯父上の甥にはなりたくない」
そう言う秀次に対し、信幸は「殿下とは比べ物になりませんが、わたしも振り回されて今日までやって参りました」と吐露。その理由をまくしたてるように、羅列します。「真田丸」での信幸は一貫して弄られ、振り回されて続けており、こうして羅列されると改めて面白いです。
信幸を振り回す身内五人衆
信幸を振り回す人①「あまりに大きすぎる父!」(真田昌幸)
「表裏比興の者」と呼ばれ、戦国の世に名を馳せた名将・真田昌幸(草刈正雄)。その息子である信幸、信繁兄弟は、偉大な父の影に追われる人生を歩んでいます。
特に、真面目一辺倒の信幸にとって朝令暮改の言動を繰り返す父の言動はさっぱり理解出来ず、悩まされ続けてきました。
信幸を振り回す人②「わたしの声だけがなぜか聞こえぬ祖母!」(とり)
弟・信繁の言うことはホイホイと聞き取り理解するのに、なぜか信幸の発言は「あ!?聞こえない!」とスルーし続ける祖母・とり(草笛光子)。
ただし、とりが亡くなる直前、最後の会話では信幸の声が聞こえていた様子(もとからすべて聞こえていた?)。
信幸を振り回す人③「病がちなのかどうかよくわからない最初の妻!」(こう)
もともとの正室であったおこう(長野里美)。当初は異常な病弱キャラだったはずが、侍女に退いてからは気丈で頼りがいのあるキャラに一変。
信幸を振り回す人④「決して心を開かぬ二度目の妻!」(稲)
徳川からやってきた信幸の新しい正室・稲(吉田羊)。
真田を見張るために嫁に来たという思いもあり、いつまでたっても一ミリも信幸に心を開かずじまい。信幸は辛くなると前妻・おこうの元へと走る。
信幸を振り回す人⑤「そして、あまりに恐ろしい舅!」(本多忠勝)
稲の父で、信幸にとっては舅にあたる本多忠勝(藤岡弘、)。稲可愛さのあまり、しょっちゅう真田のもとへやってくるが、野卑でガサツな忠勝に振り回されっぱなしの信幸。
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