NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に登場しているすみれの生家・坂東家のお屋敷。
この記事では、坂東家邸宅のシーンで使われているロケ地(洋館)についてまとめます。
坂東邸ロケ地は「旧ジェームス邸」
「坂東営業部」の成功で財を成した坂東家は、神戸の山の手に新しいお屋敷を建築したばかりという設定です。
坂の下の子供たちが羨望の眼差しで見上げる丘の上の坂東家の豪華な洋館は、神戸市垂水区に実在する洋館「旧ジェームス邸」がロケ地として使われています。
外国人向けに開発された「塩屋ジェームス山」
旧ジェームス邸が建つ一帯は、「塩屋ジェームス山」と呼ばれます。この塩屋の丘陵は美しい海と遠く淡路島を臨む絶景の地であり、昭和初期に実業家、アーネスト・W・ジェームスによって外国人向けの住宅地が開発されました。
アーネスト・W・ジェームスはウェールズ出身の船乗りを父に持つ神戸生まれ(1889年生まれ)の実業家で、持ち前の商才を発揮し巨万の富を得ると、私財を投じてこの塩屋の地に外国人向けの住宅を開発。現在もジェームス山一帯は神戸らしい華やかな文化が香る住宅地となっています。
実業家 アーネスト・W・ジェームスの邸宅
撮影に用いられている「旧ジェームス邸」は昭和9年(1934年)に完成した洋館で、「ジェームス山」の中でも海が見晴らせる素晴らしいロケーションに建築されています。
瀬戸内の海を借景とした芝生が美しい広大な庭と、オレンジ色の屋根瓦、赤みがかったクリーム色の土壁は異国情緒にあふれ、内装も煌びやか。
現在は「レバノーゼ」という会社により婚礼施設兼フレンチレストランとして活用されているとのことで、現役の建築物としてその美しさを保っています。2012年に同建築は「神戸市指定有形文化財」に指定されています。
▼抜群のロケーションと料理で、グルメサイトでも高評価を得ている「神戸の旧貿易商邸宅レストラン・ジェームス邸」。下画像クリックでレストランのホームページに飛びます。
第1週に繰り返し登場
「べっぴんさん」第1週放送では、この「旧ジェームス邸」内部と思われる撮影シーン(坂東家新築披露パーティーなど)が登場しました。
また、多少CG処理がされているようですが(ドラマ上では鬱蒼とした山の中に孤立した邸宅がありますが、実際は海に近く、周囲に住宅も多い)、オレンジ色が印象的な「旧ジェームス邸」外観(遠景)も繰り返しドラマに登場しています。
なお、「旧ジェームス邸」のある垂水区塩屋町は神戸元町、外国人居留区辺りからは10km以上離れた場所にあります。ドラマでは「あさや」のある港町商店街(恐らく三宮、元町近辺の設定)から見上げる距離に坂東家邸宅があるように描写されていますが、実際には別の場所にあります。
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