TBS系日曜劇場「DCU」に登場する海上保安庁・サイバー班の職員・神田瑠璃(かんだ・るり)についてまとめます。阿部寛演じる主人公・新名の右腕の一人として、凄腕の技術を見せていく海保のスペシャリストです。
神田瑠璃を演じているのは、芸能界のサラブレッドとして知られる俳優・趣里(しゅり)です。
「DCU」サイバー班 凄腕で現場をバックアップ
海上保安庁に発足した「潜水特殊捜査隊」、通称「DCU」。
潜水技術のスペシャリストが揃う「DCU」の現場任務をオンラインでバックアップするのが、神田瑠璃(趣里)らが所属する「DCU」のサイバー班です。
サイバー班はデータ解析やハッキング能力などが強み。現場の水流や気象条件、捜査情報、犯罪組織のネット上の動きなどをいち早くキャッチ・解析し、現場の新名(阿部寛)らに的確な指示を出していきます。
瑠璃はサイバー班の中でも特に高い能力を有し、新名からの信頼も絶大。危険極まりない現場に突入していく「DCU」の潜水捜査をサポートしていきます。
ストーリーが進行していく中で、「DCU」は仲間割れを起こしたり、互いに疑い合うことも多くなっていきます。そんな時、瑠璃の冷静かつ的確な情報リテラシー、サイバー能力が、チームを助けていくことになります。
神田瑠璃を演じている趣里は、小柄ながらも独特な存在感をまとう女優さん。超大物芸能人を両親に持ちながらも地道な演技経験を重ね続け、現在の地位を確立した努力家でもあります。以下、趣里の簡単なプロフィールをまとめます。
俳優・趣里 父は水谷豊、母は伊藤蘭
神田瑠璃役を演じているのは、東京都出身の俳優・趣里(しゅり。本名は水谷趣里)。父に「相棒」シリーズなどで知られる名優・水谷豊、母に元キャンディーズの「ランちゃん」こと伊藤蘭を持つ、大物芸能人の二世として生まれています。
幼少期からバレエに打ち込み、英国のバレエ学校に留学するなどバレリーナを目指していた趣里。しかし度重なる怪我に見舞われて夢を見失っていたところ、演技の世界と出会い、父と同じ俳優の道を歩み始めています。
2011年、「3年B組金八先生ファイナル直前同窓会スペシャル・ファイナル〜最後の贈る言葉」(TBS系)に柴崎茜役で出演しデビューすると、「37.5℃の涙」(2015年・TBS系・町井里沙役)、「東京ウエストサイド物語」(2015年・NHK BS・梅千代役)などにも出演。演技の経験を重ねていきます。
朝ドラ「とと姉ちゃん」、映画「生きてるだけで、愛。」で注目
▼趣里主演の映画「生きてるだけで、愛。」は、Amazon Primeで見放題配信中。
彼女にとって転機となったのが、NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」(2016年)への出演でしょう。趣里はヒロイン姉妹が創設した出版社の社員・大塚寿美子役を演じると、仕事と育児との両立に悩む女性を好演。お茶の間に知られる存在になっていきます。
その後、「トットちゃん!」(2017年・テレビ朝日系)では黒柳徹子の音楽学校時代の同級生・井川咲子役、「ブラックペアン」(2018年・TBS系)では手術看護師・猫田真里役、「イノセンス 冤罪弁護士」(2019年・日本テレビ系)では主人公の理解者であるパラリーガル・城崎穂香役で出演。人気作品への出演を重ねています。
その間、2017年の「リバース」(TBS系)で演じた有力議員の娘・村井香織役の狂気を含んだ演技が話題になったほか、2018年の主演映画「生きてるだけで、愛。」では鬱で引きこもり状態のヒロイン・寧子を見事に演じ、第33回高崎映画祭最優秀主演女優賞、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。
小柄で愛らしい雰囲気を持ちながら、クールな役柄も器用に演じる趣里。父・水谷豊ゆずりとされる芝居へのストイックさが徐々に花開き、売れっ子俳優への階段を登っています。
【追記】2023年のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロイン・花田鈴子役に趣里が決定。2471人にも及ぶオーディションを勝ち抜いての大抜擢となっています。2016年の「とと姉ちゃん」に続き、7年ぶりの朝ドラ出演。