NHK連続テレビ小説「マッサン」第8週(11月17日〜22日)で、亀山政春=マッサン(玉山鉄二)の姉・岡崎千加子(西田尚美)に男の子の赤ちゃんが生まれました。
出産に立ち会ったエリーは愛おしそうにその赤子を抱いたのですが、それを見たマッサンは将来生まれて来るかも知れないエリーとの間の子供が、肌の色や顔立ちで差別されないか心配になります。
この記事ではマッサンとエリーのモデル、竹鶴政孝とリタ夫妻に子供が居たのか?についてまとめます。恐らくドラマも史実に基づくはずので、以下、ネタバレになる可能性があります。ご注意ください。
竹鶴政孝とリタの子供は?
結論から言うと、竹鶴政孝とリタとの間には実子は生まれませんでした。
竹鶴政孝の一代記『ヒゲのウヰスキー誕生す』(新潮文庫)によれば、北海道に渡るよりも前、大阪在住時代にリタは流産を経験しています。その後も子供が欲しいと思いながら結局恵まれず、リタは流産したことを悔やんだようです。
リタは「ウイスキーという夢がわたしたちの子供」だとして気丈に振る舞っていましたが、心のどこかに寂しさはあったようです。
二人の養子(養女)
竹鶴政孝・リタ夫妻は実の子供には恵まれませんでしたが、二人の養子(養女)を迎え入れています。
養女・竹鶴リマ=ドラマ版では…亀山エマ(優希美青)
一人目は房子(後にリマと改名)という女の子。山口広治氏・シゲ氏夫妻の間に生まれた房子は、生後間もなく養女として竹鶴夫妻に迎え入れられます。
房子、後の竹鶴リマは大切に育てられるのですが、やがて母(リタ)が外国人であることに悩み、関係が悪化していきます。後年にリタとの関係が修復されるまでの長い年月、親子関係は疎遠になっていたようです。
ドラマ「マッサン」で竹鶴リマは、養女・亀山エマ(優希美青)として登場します。エマは教育熱心なエリーに反発し、戦争の激化とともに「敵国人の母」を持つ自身の立場に悩むようになります。演じる優希美青は「あまちゃん」で「小野寺ちゃん」を演じた、あの子です。
後継者・竹鶴威=ドラマ版では…千加子の息子・岡崎悟(泉澤祐希)
そしてもう一人の養子が、竹鶴政孝の実の姉・宮野延代の四男である竹鶴威(たけし)です。威は青年になってから養子となっています。政孝としては、威を自身の後継者と考えていたようです。
威は広島工業専門学校(現・広島大学)で醸造学を学び、その後政孝の跡を継ぐべく、北海道大学で応用化学を研究していました。北大を卒業すると、威は大日本果汁(竹鶴が北海道に渡り創業した会社。ニッカウヰスキーの前身)で働き始め、後に同社社長、二代目マスターブレンダーになっています。
ドラマ「マッサン」では、マッサンの姉・岡崎千加子(西田尚美)がエリーの生き方に共感し、自身の次男である岡崎悟(泉澤祐希)を北海道のマッサン夫婦の元へ送り出すことになります。
第8週では、生まれたばまりの千加子の子供(第3子、次男)をエリーが愛おしそうに抱いています。この赤子が、後にマッサン夫妻の意思を継いでいく後継者・岡崎悟だと思われます。