朝ドラ「あんぱん」高知新報社は高知新聞社がモデル 小松暢とやなせたかしが出会った職場

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NHK連続テレビ小説「あんぱん」でのぶや嵩が関わることになる地元高知の新聞社・高知新報社。

モデル人物である小松暢とやなせたかしが出会った高知新聞社がモデルになっていると思われますので、二人との関わりなどをまとめます。

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目次

【あんぱん】嵩、高知新報社の漫画大賞に応募 のちにのぶが入社?

「あんぱん」第3週放送では、嵩(北村匠海)が弟の千尋(中沢元紀)の勧めにより自身の4コマ漫画を地元の新聞社に投稿するエピソードが描かれています。

嵩が投稿したのは、高知新報社(こうちしんぽうしゃ)が開催した「新人漫画大賞」。高知新報社は地元ローカルで新聞等を発行する会社で、おそらく日々の新聞に掲載する4コマ漫画の新しい描き手を探しているのでしょう。

たいした自信もなくとりあえず応募をしてみた嵩でしたが、結果は見事に一等に相当する「入選」。賞金10円を手にした嵩は、自分の絵による初めての成功体験を得ることになります。

【史実】やなせたかしは中学3年生の頃、学業や柔道が極めて優秀だった弟・千尋へのコンプレックスをこじらせた末に、得意だった漫画で勝負をしようと地方の新聞に漫画を投稿。見事一等を受賞して懸賞金10円をもらっています。この「地方の新聞」が地元の高知新聞社だったのかはいまのところ不明。

この高知新報社ですが、後にヒロインののぶ(今田美桜)が深く関わる会社になっていきそうです。

第13週のあらすじには、のぶが終戦直後の闇市で高知新報社の社員だという東海林明、岩清水信司と出会う場面があります。

のぶは終戦を迎え、それまで信じていた「正義」がひっくり返ってしまい途方に暮れていました。のぶは東海林らと出会うと高知新報社の入社試験を受けることになります。

後述するように、この高知新報社は「あんぱん」の主人公二人のモデルになっている小松暢とやなせたかしが働いていた高知新聞社がモデルになっていると考えられます。

【史実モデル】高知新聞社 自由民権運動発祥の地に生まれたメディア

▼高知新聞社が出している「牧野富太郎博士からの手紙」。朝ドラ「らんまん」のモデルになった牧野富太郎(高知出身)が遺した多数の手紙から彼の人柄や生活を読み解く良書です。

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高知新聞は日露戦争が開戦した1904年(明治37年)に創刊されたローカルメディアです。

高知新聞創刊号に掲載された「発行の趣旨」には、「高知新聞生まる、何んがために生まれたるか、時代の要求に伴うて、我が県民と相携え、共に共に新天地を拓開せんとして呱々の声を揚げたるなり」とあります。

高知といえば自由民権運動発祥の地。元来言論活動が活発な土地であり、地域や時代の要請に応じて生まれたメディアというわけです。自由民権運動のうごめきの様子は、同じ高知を舞台にした朝ドラ「らんまん」でも描かれましたね。

戦時中の言論統制をくぐり抜けた戦後の1945年(昭和20年)には紙面で「不偏不党、厳正公平、世論の中枢機関、県民の公器たらんとす」とする社是を発表。さらに「平和日本の建設と日本民主主義の確立に全力を捧げんとする」とも宣言し、ジャーナリズムの強い使命をもつローカルメディアとしてこんにちまで歴史が続いています。

【史実モデル】小松暢とやなせたかしが出会った高知新聞社

高知新聞社は、「あんぱん」主人公のモデル・小松暢(こまつ・のぶ)やなせたかし(本名・柳瀬嵩)が出会った職場でもあります。

大阪生まれの小松暢は大阪の高等女学校を卒業後に東京で小松総一郎という男性と最初の結婚をしていますが、戦後すぐに夫と死別しています。

未亡人となった暢は、1946年(昭和21年)に父の故郷が高知だった縁もあり高知新聞社に入社。編集部に所属して「月刊高知」の編集などに携わっています。暢は高知新聞が採用した初めての女性記者のうちの一人だったそうで、この頃からすでに「ハチキンおのぶ」らしさや先進性が見て取れますね。

※「あんぱん」で朝田のぶが高知・御免与町で生まれ育つストーリーはフィクションです。小松暢(旧姓・池田)の父・池田鴻志は、神戸を拠点とした日本最大の総合商社・鈴木商店で働くビジネスマンでした。

暢が高知新聞社に入社して数カ月後。中国・福建省から高知に復員していた27歳のやなせたかしが高知新聞社に入社してきます。やなせたかしはすぐに編集部に配属されると、暢の真向かいの机で仕事をするようになり、二人は親密になっていきます。

※やなせたかし本人曰く、何しろ戦争帰りだったので美人タイプだった先輩の暢のことをすぐに好きになってしまったそう(笑)。暢は小柄な女性ながら雷がなると「もっと鳴れ!」と喜ぶような気丈な人。営業先で女性だと舐めてかかってくる人にハンドバックを投げつけて啖呵を切る暢の姿に、やなせたかしはすっかり夢中になってしまったそうです。

当時の編集部は5人しかおらず、企画、編集、取材、広告営業も全部少人数でやって、やなせたかしは連載漫画も表紙も描くという忙しさだったそうです。

二人が出会って恋仲になってから間もなく。暢が東京で代議士の秘書をやると言って東京に出ていってしまうと、やなせたかしはそれを追うように上京。二人は東京で一緒に暮らすようになって結婚に至っています。

おそらく「あんぱん」でもこうした史実を踏襲し、のぶが高知新報社で働き始める姿(後に嵩も入社?)が描かれるものと思われます。

※序盤から名場面がたくさんの「あんぱん」。過去の見逃し動画(NHKオンデマンド)は【U-NEXT】【Amazon Prime Video】でも配信中です。

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