NHK連続テレビ小説「半分、青い。」劇中に登場する映画作品「追憶のかたつむり」についてまとめます。また、鈴愛が感動した「りょうちゃんのポエム」の内容も書き出してみます。
「追憶のかたつむり」は映画監督・元住吉祥平の代表作で、「半分、青い。」劇中のみに存在する架空(フィクション)の映像作品です。
映像作家・元住吉祥平の代表作 海外の映画祭で受賞歴
小さな映像制作会社「クールフラット」を経営している元住吉祥平(斎藤工)は、4年前(1995年)に「追憶のかたつむり」により、「コート・ダジュール映画祭(FESTIVAL DE COTE D’AZUR)」の「その視点賞(UN CERTAIN ANGLE)」を獲得しています。
現在、続編「追憶のかたつむり2」を鋭意製作中ですが、はかどっていないようです。
「追憶のかたつむり」内容は
「追憶のかたつむり」は、かたつむりの視点を借りて人間の内面や世界の在り方に迫った意欲作。
差別、区別、支配、抑圧、制圧、弾圧といった人間社会の問題点や生きづらさを円弧を描くかたつむりの姿になぞらえるとともに、かたつむりの甲羅の円を地球そのものに見立てる、(多分)メッセージ性の強い作品です。
元住吉の一番のこだわりは、「かたつむりの目線の高さ」に合わせたカメラワーク。かたつむりの目はツノの先にあるため、その目線の高さも自在に上下します。元住吉のブレブレのカメラワークは、こうしたかたつむり独自の目の動きを意識したものとなっており、弟子の涼次(間宮祥太朗)も元住吉のこだわりに対して「深いっすねー」と感嘆の声をあげています。
ユーコ の感想、レビュー「あの映画はやばい」
「追憶のかたつむり」を見たユーコこと浅葱裕子(清野菜名)は、「あの映画はやばい」という辛辣な感想を述べています。いわく、「冒頭10分、カタツムリしか出てこない。あの人は売れない。(涼次と結婚したら)鈴愛、君は一生貧乏だ」とのこと。
若き日からビジネス的にも厳しい漫画の世界で生きてきたユーコにとって、夢見る映像作家・元住吉の作品は理解しがたいもののようです。
りょうちゃんのポエム=ナレーションだった
涼次が100円ショップのバックヤードに置き忘れた手帳に挟まれていた、一編のポエム。鈴愛はこのポエムに感動し、涼次のことを好きになっていってしまうのですが、実はこのポエム。「追憶のかたつむり」のファーストシーンのナレーションを涼次が感動のあまり書き写したものでした。
以下、「りょうちゃんのポエム」(元住吉の作品)を引用します。タイトルは「僕は。」です。
「僕は。」
僕は、遅いかもしれない。
でも、走ろうと思う。僕は、悲しいかもしれない。
でも、隠そうと思う。僕は、負けるかもしれない。
でも、戦おうと思う。僕は、弱虫かもしれない。
でも、強くなろうと思う。人生は過酷かもしれない。でも、夢見ようと思う。
翼は折れたかもしれない。でも、明日へ飛ぼうと思う。
僕は、きみの望むような僕じゃないかもしれない。
でも、きみの、きみの心の光が消えそうな時は、そっとこの手をかざそう。
いつまでも、かざそう。