NHK連続テレビ小説「半分、青い。」に登場する、出版社「散英社(さんえいしゃ)」と同社が発刊している漫画レーベル「ガーベラコミックス」についてまとめます。
「散英社」は大手出版社「集英社」がモデルになっていると考えられます。
秋風作品を発表する 散英社の「ガーベラコミックス」
偏屈で気難しい少女漫画家・秋風羽織(豊川悦司)は、「いつもポケットにショパン」「東京のカサノヴァ」などの大ヒット作を創作してきた超人気作家です。
これら秋風のヒット作はいずれも大手出版社「散英社」の雑誌「ガーベラ」で連載され、漫画レーベル「ガーベラコミックス(GERBERA COMICS)」から単行本として発売されているようです。散英社は、雑誌「少年ドラゴン」を発刊しています。
秋風の事務所「オフィス・ティンカーベル」には散英社の気弱な編集者・真鍋(安井順平)らが出入りしており、気難しい秋風にいつも振り回されているようです。また、真鍋はお調子者でいい加減そうな「ガーベラ」編集長・北野(近藤芳正)と秋風との間の板挟み状態にも苦労をしているようです。
くらもち作品は集英社の「別冊マーガレット」などで発表
こちらの記事 【半分、青い。】少女漫画家・秋風羽織 「いつもポケットにショパン」はくらもちふさこの実在作品 にも書きましたが、秋風羽織が描く劇中漫画は実在の少女漫画家・くらもちふさこ氏の実際の作品が使われています。
「いつもポケットにショパン」「東京のカサノヴァ」他、くらもち氏の作品の多くは集英社の「別冊マーガレット」で連載され、単行本は「マーガレットコミックス(MARGARET COMICS)」から発刊されています。
この集英社、マーガレットコミックスが「散英社」「ガーベラコミックス」のモデルになっていると言えるでしょう。「英知が集まる」はずの社名が「英知が散る」という社名になってしまっています笑。
ただし、4月26日放送回であったような秋風の偏屈エピソード(「Kiss+πr2=キス・プラス・パイアール・ジジョウ」のタイトル変更を散英社が提案して秋風が激怒、ライバル会社に連載を鞍替えしようとする)は劇中の創作と考えられ、実際のくらもち氏の人格や集英社とのトラブルを描いたものではありません。
「コウダン館」=講談社か
「Kiss+πr2」の件で激怒した秋風がライバル出版社「コウダン館(講談館?)」に連載を鞍替えしようとするエピソードがありましたが、こちらは大手出版社で集英社のライバルである「講談社」を意識したものでしょう。
くらもち氏は「Kiss+πr2」以降の他作品も「別冊マーガレット」で連載を継続し、近年は集英社の雑誌「コーラス」「Cocohana」で連載を持っており、集英社との関係を長年続けています。