NHK連続テレビ小説「半分、青い。」にロックバンド・シーナ&ロケッツ(SHEENA & THE ROKKETS、シーナ&ザ・ロケッツ)の名曲「You May Dream」が登場し話題になりました。
この記事では、「You May Dream(ユーメイドリーム)」が劇中に登場した経緯や、同曲についての簡単な概要をまとめます。
「シナロケ」の名曲が登場
「半分、青い。」劇中には80年代を中心とした懐かしい音楽、流行歌が次々に登場しており、当時青春時代を過ごした40代、50代あたりの人々の心をキュンキュンさせています。
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6月19日、第68回放送では、ユーコが口ずさむ曲としてシーナ&ロケッツの懐かしい名曲「You May Dream」が登場し、大きな話題となっています。
追記:7月4日、第81回放送でも同曲が登場。鈴愛が漫画家を廃業し、秋風ハウスから新居に引っ越しを行う際の海際で、ユーコ 、ボクテとともに三人でこの曲を歌いました。
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「You May Dream」は、日本のギターロックバンド・シーナ&ロケッツの2枚目のシングル曲で、1979年発売。YMOの細野晴臣がプロデュース(鮎川誠とともに作曲も担当)をし、日本航空『マイ・ハート・キャンペーン』のCMソングとなるなど大きな話題となり、シーナ&ロケッツの代表的な曲として知られます。
ユーコが大好きな「You May Dream」
「半分、青い。」に同曲が初登場したのは、6月19日(火)第68回放送回のこと。
雑誌「ビッグイブニング」に連載を持ち始めたユーコ(清野菜名)はなかなかネームが描けず夜な夜な悶絶し、そこから逃避するために部屋の掃除に没頭してしまうなど、苦しい創作の日々を過ごしています。
そんなユーコの姿を見た鈴愛は、「ぐるぐる定規」をユーコの部屋に持参。二人は「ぐるぐる定規」を使って思い思いの幾何学模様を描き気分転換の時間を過ごすのですが、そんな時に思わずユーコが口ずさんだのが、シナロケ(シーナ&ロケッツ)の名曲「You May Dream」でした。この曲が大好きだというユーコにとって、シナロケの存在は「神様」とのこと。
※追記:第24週放送で、ユーコが小学校時代に骨折、入院した時に看護婦さんが教えてくれたのがこの曲だと判明。
切ない「You May Dream」
ユーコにとって心の支えとなっているシナロケの「You May Dream」ですが、6月21日(水)放送の第69回では、切ない曲として再登場しています。
連載開始から三年で打ち切りが決まり、やけっぱちになって夜な夜な冴えない「オヤジ」(角田晃広)と飲み歩く日々を過ごすようになっていたユーコ。自身の才能に限界を感じていたユーコは、オヤジの横で「You May Dream」を口ずさむと、「こんな曲、一曲でも作れたら(創作活動を)やめてもいいんだけどな…」と苦しい心境を吐露します。
その後オヤジから赤いバッグ(偽ブランド)をプレゼントされたユーコは、嫌悪感すら感じているはずのオヤジのほっぺにチュー。自己承認欲求への渇望から思わずしてしまったのか、ユーコは自身の気持ちとかけ離れた自らの行動に対し自己嫌悪を募らせます。
「You May Dream」の歌詞では、幻想的な風景の中で恋人と淡い口づけを交わすという、女性の恋への憧れ、夢が歌われているのですが、現実のユーコは偽ブランドのバッグをくれた中年男に嫌々(?)キスをするという悲しい状態。
クリエイターとしての憧れであり輝いて見える「You May Dream」という曲が、自身の置かれた満たされない境遇をより浮き彫りにしてしまうという、なんだか切ない場面でした。