朝ドラ「ばけばけ」ヘブンの女中「月給20円」破格のオファー 現在の金銭感覚だといくらくらい?

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NHK連続テレビ小説「ばけばけ」第6週では、トキが松江に赴任した英語教師レフカダ・ヘブンの身の回りの世話をする女中の仕事を依頼されます。

この時、トキが女中のお給金として提示された「月給20円」は、当時としては破格の待遇でした。

この記事では、当時の「月給20円」がどのくらい好条件だったのか、当時と現在の給料事情から割り出してみます。

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トキ、ヘブンの女中のオファーを受ける 月給20円の高額提示

著:ふじきみつ彦, 編集:NHK出版, 読み手:NHKドラマ制作班
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島根県知事・江藤安宗(佐野史郎)の意向により、英語教師として松江に招聘されたレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)

着任当初は松江大橋のたもとにある花田旅館に滞在していたヘブンでしたが、宿の主人・花田平太(生瀬勝久)の態度に不満がたまったため、宿を出て借家に引っ越すことになります。

こうして新生活を開始したヘブンではありますが、まだまだ来日したてで生活もままならず。そこで「月給20円」という破格の条件で、身の回りの世話をしてくれる女中を募集することになります。

「士族の娘であること」が女中の採用条件だとヘブンから聞いた世話役の錦織友一(吉沢亮)は、貧しい暮らしをしている士族の娘・トキ(髙石あかり)に白羽の矢を立てます。

当時、外国人の女中をすることは「ラシャメン(偉人の妾)」と呼ばれて周囲から蔑まれる行為でした。錦織からの依頼を受けたトキは「馬鹿にせんでごしなさい!」とこれを突っぱねて…。

当時の月給20円=小学校教員の初任給の4倍! 現在だと月給80万円?

監修:森永 卓郎, 編集:甲賀 忠一, 編集:制作部委員会
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トキがヘブンの女中になるよう依頼されたのは、あらすじなどから1890年(明治23年)のことと思われます。

参考までに、1890年(明治23年)当時の各職業の給料を「物価の文化史事典」より引用しておきます。

☆1890年(明治23年)お給金事情

・公立小学校の教員(東京)の初任給…月給5円
・機械織職(女性・東京)…月給2円60銭
・和菓子製造職(東京)…月給5円4銭
・石工(日雇い・東京)…日給39銭=25日働いて月給9.75円
・大工(日雇い・東京)…日給42銭=25日働いて月給10.5円

【参考】
・トキが提示されたヘブンの女中(松江)…月給20円

上記の給料は物価が高めだったであろう東京の数字であり、松江+女性というトキの置かれた条件を考えると、これよりもお金は稼ぎにくかったと推測されます。

トキは雨清水織物の女工として長年働いていましたが、同時期の東京における機械織職(女性)の月給が2円60銭。また、当時のエリートであろう小学校教員の初任給が5円となっています。

こう考えると、雨清水織物が倒産して「しじみ売り」で日銭を稼いでいたトキにとって、ヘブンの女中の「月給20円」は破格の条件といっていいでしょう。

この「月給20円」という額は、当時の小学校教員の初任給(5円)の4倍にあたります。現在の小学校教員の初任給が20万円ちょっとですから、その4倍の月給80万円(!)くらいの高給をいきなり提示された感覚でしょうか。

父が作った借金に長年苦しめられてきたトキにとって、小学校教員の初任給の4倍ももらえる女中の仕事は、願ってもないチャンスではあります。

とはいえ、松野家は士族として「家の格」を口うるさく守ってきた家柄です。

「ラシャメン(異人の妾)」などと周囲から噂され、外国人男性と密室で二人になるような女中の仕事をトキが二つ返事で受けるわけがなく…。

▼松野家の極貧の元凶は、ダメ父・司之介が調子に乗って手掛けた素人ビジネス。

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