2022年1月から放送されるTBS系日曜劇場「DCU」のタイトルの意味、由来をまとめます。
海上保安庁に設置された架空のプロフェッショナル集団「DCU(Deep Crime Unit=潜水特殊捜査隊)」の活躍が描かれます。
海上保安庁の新組織「DCU」=「Deep Crime Unit」の略称
日曜劇場「DCU〜手錠を持ったダイバー」は、海上保安庁に設置された海上保安官による架空の「潜水特殊捜査隊」、通称「DCU」チームの活躍を描くフィクションの物語。このチーム名「DCU」がそのままドラマのタイトルになっています。
「DCU」は「Deep Crime Unit」(潜水特殊捜査隊)の頭文字をとった略称です。
Deep=「深い」「深遠な」「難解な」「深遠、海淵」「遠くに、深い位置に」
Crime=「犯罪、犯罪行為」「(道徳的な)悪事、悪行」
Unit=「一団、一群、構成単位」「(軍事的な)部隊」「部、部署」
以上の意味から、「DCU」(Deep Crime Unit)は「深海、水中における犯罪行為を捜査する特殊潜水部隊」といった意味合いでしょうか。
「DCU」は海上保安庁が立ち上げた、水際捜査に特化したエキスパート集団。島国日本において発生する海や河川での事件や事故の解決、水際からやってくるテロ行為からの防衛などを行います。
海保の組織ながら、いわゆる「捜査」を行う特別司法警察職員の権限を有する「DCU」。従来の警察では入り込めなかった危険な河川や湖などの領域にガンガンと潜り込み、次々に水中の未解決事件を解明していきます。
海上や水中だけでなく陸上での捜査権限も「DCU」に与えられるようになると、これを良く思わない警察関係者との間に軋轢も発生。日曜劇場らしい組織間のバトルも展開されそうです。ドラマのサブタイトル「手錠を持ったダイバー」というのも、潜水技術とともに捜査権限も持つ「DCU」メンバーのことを意味しています。
※「DCU」はあくまで国土交通省の外局である海上保安庁の組織であり、内閣府の外局である警察庁とは別系統。警察関係者からすれば「海保の奴らが犯罪捜査や公安の案件にしゃしゃり出てくるな」というわけです。
撮影、ロケは海上保安庁の全面協力のもと行われているとのこと。実在する海上保安庁の施設なども登場するほか、出演者たちは海上保安庁に所属する本物のダイバーから指導を受けて撮影に臨んでいます。
DCUは架空の組織 海上保安庁に「特殊救難隊」などは実在
「DCU」は劇中の架空の存在であり、実在しない組織とのことです。
ただし、海上保安庁には「特殊救難隊(とくしゅきゅうなんたい)」というスペシャル・レスキューチームが存在するほか、「潜水士」「機動情報通信隊」「救急救命士」「機動救難士」「国際緊急援助隊」など、救難系の特殊業務を遂行するプロフェッショナル(海上保安官)が集っています。
海上保安庁では、海上での治安の維持(海上での密輸、密航、密漁、海賊、テロ、不審船などを防ぐ)、 防災(船舶などの事故災害や台風、地震などの自然災害に対応)、海難救助(海難かいなん、海浜事故、船舶事故、海上での人身事故から人々を救助)、海上環境の保全、海上交通の安全保持、海洋調査などの任務を行っています。※海上保安庁は国土交通省の機関(外局)。国外の艦艇に対応する任務などは行政上別系統である防衛省の特別機関・海上自衛隊が担当。
「DCU」のような犯罪捜査に特化した任務とは少し方向性が違うかも知れませんが、水域の安全や治安を守るプロ集団という意味では、実在の海上保安官たちと「DCU」の間に共通点がありそうです。
※「特殊救難隊」の名はドラマでも登場しそうです。「DCU」メンバーの西野斗真(高橋光臣)や大友裕也(有輝)らは「特殊救難隊」出身の精鋭という設定とのこと。
「特殊救難隊」とは?
海上保安庁の「特殊救難隊」は、昭和48年に結成されたレスキューチーム。海上での特殊な消防・油処理技術や、高度な潜水技術とレンジャー技術をもちます。
日頃から浸水した船からの救助、ヘリを使った吊り上げ救助訓練、ヘリからの降下訓練、消火訓練、転覆船内での作業訓練などを繰り返しており、「DCU」のイメージに近いかも知れません。