NHK大河ドラマ「真田丸」で竹内結子が演じている茶々姫(淀殿)。
「【真田丸】茶々(淀殿)① 父母・浅井長政、お市の方を失った過去 秀吉に恨みあり?」の記事では、茶々の家族関係や置かれた状況などを中心にまとめました。この記事では、茶々が秀吉の後継者を産み、豊臣家の実権を掌握していく様子を簡単にまとめます。
豊臣後継者・秀頼を生む
▲豊臣家の命運を左右した淀殿。画像はWikipediaより転載。
秀吉(小日向文世)は、憧れの女性だった「お市の方」にそっくりな面影を持つ娘・茶々に入れ込み、側室に迎え入れたともされます。正室・寧(ねい、北政所=鈴木京香)らとの間に嫡子に恵まれなかった秀吉ですが、茶々との間に待望の男子である捨(早世)、拾(後の豊臣秀頼)が生まれます。
捨の懐妊に喜んだ秀吉は茶々に山城国・淀城を与え、以後、茶々は「淀の方」「淀君」「淀殿」と呼ばれるようになります(以下、この記事では「淀殿」と表記)。
嫡男に恵まれなかった秀吉は、秀頼誕生前にすでに甥っ子の豊臣秀次(新納慎也)に関白(2代目)の地位を譲っていました。しかし愛息・秀頼誕生により、この御家事情(というより、秀吉の気分)が急変します。秀吉は実子・秀頼可愛さのあまり秀次を切腹に追いやり、秀頼を豊臣家の正式な後継者に据えることになります。
▲第15話では「うつけ」のように描かれていた豊臣秀次。彼が辿る運命は…。画像はWikipediaより転載。
淀殿の権力掌握、そして大阪の陣へ
これにより母である淀殿も秀頼の「後見人」となり、秀吉死後の豊臣家、大坂城の中で主導権を握っていくことになります。これが「豊臣家滅亡のカウントダウン」の始まりなどともされます。
このあたりの経緯は「真田丸」の物語後半でじっくり描かれることになると思いますが、徳川による豊臣潰しである「大坂の陣」の勃発から豊臣家滅亡に至るまで、淀殿の冷静さを欠いた判断が豊臣方の戦局に大きな影響を与えたともされます(このあたりは、後世に勝者・徳川方がイメージ操作をしているとも)。
結局大坂城は落城し、淀殿と秀頼は自害。これを以て豊臣家は「滅亡」となるわけですが、「真田丸」ではそこに至るまでを「豊臣家内部の視点」で、じっくりと事の成り行きが描かれるものと思われます。
敗者側の哀しさか、後世では「戦国一の悪女」などと語られがちな淀殿ですが、三谷幸喜脚本により新しい「淀殿像」が描かれることが期待されます。
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