TBSドラマ「下町ロケット」に登場する「ステラエンジン」についてまとめます。
「ステラエンジン」の技術はナカシマ工業から特許侵害だと訴えられ、90億円にものぼる損害賠償をふっかけられた製品です。
高性能小型エンジン「ステラ」
原作小説「下町ロケット」によれば、ステラエンジンは佃製作所が開発した高性能小型エンジンで、売り上げの三割ほどを占める稼ぎ頭。五年前の発売以来改良を重ね、昨春に大幅に仕様変更をしています。この最新型のバージョンが、ナカシマ工業から「模倣」であると訴えられたのです。
もしナカシマ工業との訴訟に負ければ、佃製作所は賠償金90億円を支払うだけでなく、ステラの販売停止により売り上げの3割をも失うことになります。
研究者たちの情熱の証
TBSドラマ「下町ロケット」第二話では、回想シーンでステラエンジンの開発風景が描かれました。それは、技術開発部一同がようやく完成したステラエンジンの出力実験に立ち会う場面でした。
技術部長・山崎(安田顕)が中心となり徹夜を繰り返しながら創られたステラエンジンは、出力目標値だった100kwをあっさりオーバーし、ついには130kw越え。社長・佃航平(阿部寛)が思わず「な、なんだこれぇー!!」と絶叫してしまうほどの驚異のパフォーマンスを見せます。その後ステラエンジンはすぐに特許申請が行われ、一躍会社の看板製品となったのです。
ステラエンジンは、佃製作所が右肩上がりで成長していた「良き時代」の象徴のような製品。ナカシマ工業は佃の研究者たちの夢と希望がつまったステラエンジンの技術を、横から根こそぎ奪おうとしたわけです。
ステラの意味 自動車名にも
ちなみに、ステラ(stella)とはイタリア語で「恒星=自ら光を発する星」を意味します。
富士重工業が発売している軽トールワゴン「スバル・ステラ」、マレーシア・ナザ社が生産している「ナザ・ステラ」、韓国のヒュンダイ自動車がかつて生産していた「ヒュンダイ・ステラ」など、自動車の名前に採用されている例があります。
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