NHK連続テレビ小説「あさが来た」に、福沢諭吉役として俳優の武田鉄矢が登場します。
この記事では、ドラマ上での福沢諭吉の役柄、それにあさのモデルである広岡浅子と福沢諭吉との関係などについてまとめます。
武田鉄矢の登場は年末
武田鉄矢が演じる福沢諭吉が「あさが来た」登場するのは、第13週、2015年12月22日(火)から24日(木)と、26日(土)放送分。
東京に来ていたあさ(波瑠)は偶然にも福沢諭吉に遭遇し、福沢諭吉から「天啓」ともいえる言葉を授けられます。
▲武田鉄矢といえば、大の幕末好き、坂本竜馬好き。今回は明治の偉人を演じる。
あさも愛読「学問のすすめ」
福沢諭吉といえば、「天は人の上に人をつくらず 人の下に人をつくらず」の出だしで有名な「学問のすすめ」などで知られる著述家、思想家、教育者です。
福沢諭吉は天保5年(1835年生まれ)、明治34年(1901)年没であることから、時代的にはあさのモデル・広岡浅子(1849年生まれ)とほぼ同時代(14歳差)の人ということになります。ドラマ上でも、あさが新次郎から渡された「学問のすすめ」(1872年=明治5年に初編出版)を愛読する場面がありましたね。
「学問のすすめ」は依然封建的な社会の中で生きる無知な民衆に対し、近代民主主義の一市民としての生き方、近代政治思想、民主主義の何たるか、学問の大切さなどを平易な文章で説いた、歴史的著作です。
武田演じる福沢諭吉は女性も大いに学問をするべきだと常々考えており、あさにその思いを授けることになります。あさはやがて日本初の女子大学校設立に参画していくことになるので、福沢諭吉の言葉が少なからずあさの坑道に影響を与えるものと思われます。
▼「学問のすすめ」は、読みやすい現代語訳版が発売されています。日本人ならば一度は読んでおきない一冊。
福沢諭吉と広岡浅子 接点は?
ほぼ同時代を生きた福沢諭吉と広岡浅子。この二人に接点があったのか?という疑問が沸きますが、どうやら二人に面識があったというはっきりとした記録、文書などはないようです。ドラマで描かれる福沢諭吉とあさとの交流は、あくまでフィクションということになります。
ただし浅子は当時、高等女子教育実現のために時代の先端で奔走し、実業界、政界、教育界の大物たちとも太いパイプを有していましたから、あるいはその生涯のどこかで福沢諭吉との接点があったかも知れません。