突然の笑福亭鶴瓶乱入により、ついに番組終了が発表された「笑っていいとも」(フジテレビ系)。32年間続いた国民的長寿番組だけに、残念に思う声も多いようです。
しかし同時に一部のタモリファン、特に「昼の顔」としてのタモリではなく、タモリ倶楽部(テレビ朝日系)やブラタモリ(NHK)など「夜の顔」としてのタモリが好きな人にとっては「タモリの活動の幅が広がるのでは?」という期待が膨らんでいるのではないでしょうか。
タモリは理想的ワークライフバランス実現者
もともとタモリは「笑っていいとも」「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)の司会をそつなくこなすサラリーマン的な面と、「タモリ倶楽部」「ブラタモリ」等で見せる鉄道、地理、音楽など多方面に及ぶ博識・マニアな面と、二つの顔を使い分けていました。
安定した仕事で高い収入を確保しつつ、自分の好きな分野の仕事もしっかり楽しむ、男として理想的(?)とも言えるワークライフバランスを実現していたように思います。「ヤル気がある者は去れ」という名言からも、タモリが仕事を上手くコントロールし、楽しみながら行っていたことが見て取れます。
そんなタモリもすでに68歳。すでに十分すぎるほどのお金は稼いだはずです。
今後は「笑っていいとも」という一週間まるまる拘束される帯番組から解放されることで、これまでなかなか実現できなかった遠距離のロケ等も可能になります。街歩きや考現学、文化人類学的観察が大好きなタモリのことですから、海外や日本の僻地などを歩き回り、タモリならではの視点で面白さを切り取る番組(つまり、ブラタモリ的番組の拡張版)が期待されます。
ブラタモリ、タモリ倶楽部、世界ふれあい街歩き?
現時点では「ブラタモリ」の来年度の復活は「スケジュール的に難しい」(NHK・石田研一総局長)とのこと。
手っ取り早いところでは「タモリ倶楽部」の充実化が現実的かも知れません。10年以上前に、東海道本線の各駅によって「うどんの汁の色はどう変わっていくのか」という大変バカバカしいロケで関ヶ原を超えていましたが、それ以来、こうした遠方のロケというのはほとんど見たことがありません(あったらごめんなさい)。タモリの好きなヒドい国道を訪ねる「酷道」シリーズや、趣味の延長で本まで出版している「坂道」シリーズなど、企画の幅が広がるのが楽しみです。(低予算番組なので変わらない気もしますが…)
一説には「奥さんと世界一周豪華クルーズの旅」や「趣味のヨットで太平洋横断」に出発するのではとの話もあります。道中、ギリシャやイタリア辺りの下町をタモリに歩いてもらって、NHKの良質街歩き番組「世界ふれあい街歩き」のナビゲーターになってもらうなんてのも似合いそうですね。
これまで行けなかった場所を訪ねることで、今後、老境のタモリの芸(?)の幅が広がるのが楽しみです。
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