NHK連続テレビ小説「花子とアン」第12週(2014年6月16日~6月21日)より。
嘉納蓮子(旧姓・葉山=仲間由紀恵)にある男性との出会いが訪れます。この記事は多少のネタバレがありますのでご注意ください。
「カフェードミンゴ」で蓮子と宮本龍一が出会う
九州から上京していた蓮子は、はなの妹・安東かよ(黒木華)が働いている東京の「カフェードミンゴ」において、東京帝国大学学生の宮本龍一(中島歩)と出会います。この「宮本龍一」は柳原白蓮とともに白蓮事件を巻き起こした「宮崎龍介」がモデルではないかと思われます。
宮本龍一は資本主義打倒を目指し、演劇で革命を夢見る活動家。カフェにやってきた高貴な蓮子を見て、「どうしてブルジョワの奥方がこんなところにいる?ブルジョワは帰れ!」と難癖を付けてきます。
初対面では険悪な二人でしたが、やがて蓮子の歌集に感銘を受けた宮本ははるばる福岡まで蓮子を訪ねます。宮本は自身が活動している演劇の脚本を蓮子に書いて欲しいと考えていたのです。
新聞上で絶縁状を公開 前代未聞の「白蓮事件」
▲「白蓮事件」柳原白蓮のお相手・宮崎龍介。白蓮はのちに宮崎と結ばれる。
(画像はWikipediaより転載)
1921年(大正10年)、嘉納蓮子のモデルである柳原白蓮(当時の本名は伊藤燁子)は夫・伊藤伝右衛門との愛のない生活に疲れ果て、帝国大学学生・宮崎龍介と恋に落ち、逃亡劇を繰り広げました。
宮崎龍介は機関誌「解放」の主筆を務めるなど、言論活動に携わっていました。夫・伊藤伝右衛門の無教養さに嫌気が差していた白蓮にとって、宮﨑は年下とはいえ魅力的な男性に映ったようです。
この逃亡劇が「白蓮事件」として後世まで語られるようになるのは、新聞上で公開された夫に対する白蓮の前代未聞の「絶縁状」(=「私は金力を以つて女性の人格的尊厳を無視する貴方に永久の訣別を告げます。私は私の個性の自由と尊貴を護り且培ふ為めに貴方の許を離れます」)のインパクトによるものが大きいでしょう。
大阪朝日新聞がスクープ記事「『筑紫の女王』伊藤燁子 伝右衛門氏に絶縁状を送り 東京駅から突然姿を晦(くら)ませす 愛人宮崎法学士と新生活?」として大々的に伝え、大いに社会を賑わせました。
▲宮崎龍介と「白蓮事件」を起こした柳原白蓮。
(画像はwikipediaより転載)
▼白蓮と宮崎龍介との道ならぬ恋、逃避行で知られる「白蓮事件」を描いたのが「白蓮れんれん」。作家・林真理子はこの作品で第8回柴田錬三郎賞を受賞 。
嘉納蓮子にもついに本当の愛が…?
「白蓮事件」は柳原白蓮を語る上で欠かせない出来事。かつて「物じゃなくて燃えるような心が欲しい 一度でいいから本気で誰かを愛したいの」とはなに語っていた蓮子の身にも、ついに本当の愛の時間が訪れるようです。今後の展開が楽しみです。
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