ドラマ「ペンディングトレイン」タイトルの意味は?

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TBS系金曜ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」のタイトルが持つ意味、由来をまとめます。

8時23分、いつものように乗車した都心方面・秋葉原行きの電車が突然ある異常事態(?)に巻き込まれ、居合わせた68名の乗客たちは“ペンディング”された数奇の運命に巻き込まれていきます。

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目次

ペンディング=Pending

ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」は、毎朝乗っている通勤電車が突然荒廃した異世界へとワープしてしまい、行き場をなくした乗客たちが右往左往していく物語。ドラマの内容紹介文の最後には、以下のような表現が使われています。

時刻は8時23分、秋葉原行きの電車。たまたま居合わせてしまった乗客乗員68名の、“ペンディング”された数奇な運命が幕を開ける――!

「ペンディング」は英語の形容詞「pending」を意味します。株式会社アルクのオンライン英和・和英辞書によれば、「pending」の意味は以下の通り。

【pending】

《前置詞》
~を待つ間、~の間、~の結果が出るまで、~まで(待って)

《形容詞》
1〔問題などが〕未解決の、決着のつかない、中ぶらりんになっている、保留(中)の、懸案(中)の
2〔訴訟などが〕係争中の
3〔問題などが〕起ころうとしている、差し迫った◆限定的形容詞

「ぶら下がる」という語源から転じ、「宙ぶらりんになっている」「保留中の」「懸案中の」といった意味の形容詞として用いられる「pending」。ビジネス用語としても「保留」「先送り」といった意味で頻繁に使われますね。

ドラマのタイトル「ペンディングトレイン」は、「宙ぶらりん状態になった電車」「未解決・保留中の電車」といった意味合いと考えていいでしょう。

▼ドラマ「ペンディングトレイン」は原作なしの完全オリジナル作品。先行きが一切わからない面白さがあります。

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行くも帰るも出来ず…宙ぶらりんの乗客たち

「8時23分発秋葉原行きの電車」は突然火花を散らして大きく揺れ、異世界に紛れ込んでしまいます(タイムスリップ?)。

通常の鉄道事故であれば、とにかく車両から脱出することができれば元の世界へと帰還できます。しかし、この「8時23分発秋葉原行きの電車」はそもそもどこの世界に来てしまったのか、どうすれば元の世界に戻れるのかがまったくわかりません。

68名の乗客たちはスマホの回線も通じず、食料も水もろくにない荒廃した世界に取り残され、文字通り「ペンディング(宙ぶらりんの)」状態で極限のサバイバル生活にさらされていきます。

見ず知らずの人たちが突然生死をかけた共同生活を強いられ、裏切りや争いなどが勃発する生々しい人間模様が展開されていきます。

元の世界にいる乗客の家族や知人友人、警察関係者たちも焦燥感を抱いていきます。

忽然とこの世界から消えてしまった車両がどうなってしまったのか、乗客を助ける術や安否の確認手段はないのか…。とにかく「宙ぶらりん」すぎて何から手を付けていいのかがわからず、人々は途方に暮れてしまいます。

乗客それぞれの人生も「ペンディング」状態にあった

そして、タイトル「ペンディングトレイン」は居合わせた乗客それぞれの「宙ぶらりん・先送り状態にあった人生」も意味していると考えられます。

整備されたニュータウンに住み、小綺麗な格好で通勤電車に乗り込み、各自思うままにスマホでSNSやニュース、動画の閲覧に興じる…。

充実した人生を送っているように見える乗客たちですが、家族や友人関係、過去のトラウマ、人生への絶望や孤独など、それぞれに内なる問題を抱えた人ばかり。

乗客たちは華やかなSNSの世界や出会い系アプリなどに興じ、自分自身の人生の問題の解決は先送り・棚上げ(ペンディング)してばかりです。

乗客たちは、「ペンディングトレイン」に遭遇してしまったことでむき出しの人間関係やサバイバルに直面。その過酷な時間を通して、これまで無意識に「ペンディング」をしてごまかしてきた大切な事柄と向き合っていくことになります。

「8時23分、明日 君と」というサブタイトルも、問題解決後の未来を感じさせるものですね。

▼それぞれの乗客の人物像、抱えている問題などは以下の記事でまとめています。

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