2015年4月15日(土)から「第4シリーズ」としてレギュラー放送が再開されたNHK「ブラタモリ」。番組を彩るテーマ音楽も、新シリーズ開始にあわせて新しくなりました。
新しくなったのは番組の「オープニングテーマ曲」と「エンディングテーマ曲」の二曲で、いずれもタモリと同郷であり古くから親交がある歌手・井上陽水が書き下ろした曲(作詞・作曲)です。
オープニングテーマ曲「女神」
2015年から使用されているオープニングテーマ・井上陽水の「女神」は、ミドルテンポのサルサ調。朗らかで明るい曲です。陽水独特の世界観に引き込まれつつ、陽水らしいハロー♪ハロー♪な(意味が掴めない?)歌詞とともに、散歩気分が盛り上がります。
「女神」で演奏を担当したのは、日本初のサルサバンドであり1984年から長い活動経歴を持つ「オルケスタ・デ・ラ・ルス」。陽水のレコーディングでオルケスタ・デ・ラ・ルスが演奏を担当したことなどが縁で、オルケスタ・デ・ラ・ルスのライブに陽水がサプライズゲストで登場するなど、親交を深めています。
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エンディングテーマ曲「瞬き」
新しいエンディングテーマ曲「瞬き」は、しっとりとした前奏とともにスタート。
番組の余韻とともに、ミディアムテンポの曲にあわせて陽水独特の艶やかな声が流れます。この曲にテレビ画面ではタモリとアナウンサーとの楽しそうな散歩風景やロケのオフショットなどのスチール写真が映されます。
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▼「女神」「瞬き」はアルバム「UNITED COVER 2」のボーナストラックとして収録されています。他に「リフレインが叫んでる」「夜霧よ今夜も有難う」「あの素晴しい愛をもう一度」のカヴァー、「氷の世界」のセルフカヴァーなどが収録され、ファンにはたまらない一枚。
タモリが持たない「旅情や情緒」を陽水の曲でカバー
タモリは「ブラタモリ」の会見で、井上陽水の新曲について言及しています。
それによれば、陽水はタモリの街歩きには旅情や情緒といった部分がないことをよく理解しているらしく、その上で、そうした「足りない部分(情感)」をカバーする曲をつくってくれている、とのこと。
確かに、タモリの街歩きは自然科学者が行うフィールドワークのようであり、街や土地が醸す「文学的情緒」といったものはそれほど前面に押し出さない傾向があるように思います。
前エンディング曲「MAP」にしても新曲「瞬き」にしても、視聴者に心地よい余韻を残す井上陽水の曲が、「ブラタモリ」の世界をより味わい深いものにしているのは間違いないでしょう。
2015年以前のオープニング、エンディング曲は
ちなみに、2015年のリニューアル以前の「ブラタモリ」では、トランペット奏者のエリック・ミヤシロ(宮城)の「KICK UP」という曲がオープニング曲として使われてきました(アップテンポなかっこいいジャズ曲)。
また、同じくリニューアル以前の「ブラタモリ」のエンディング曲は、井上陽水が歌う「MAP」でした。情感溢れる音色と歌詞、陽水の艶やかな歌声が、番組の心地よい余韻を演出していました。
▼前エンディング曲「MAP」収録アルバム。