NHK連続テレビ小説「あさが来た」より。かねてからあさに憧れを抱いていた千代の親友・田村宜(吉岡里帆)が、念願かなってあさの「秘書」として働くことになります。
この記事では、宜があさの秘書になる経緯、それに宜のモデルとなっている人物・井上秀と広岡浅子との関わり、関係などについてまとめます。
憧れのあさに弟子入りする宜
危篤状態から回復したあさ(波瑠)ですが、まだまだ退院して仕事を再開するまでには時間がかかりそうな状態。そんな折、一度京都に戻っていた千代(小芝風花)が親友・田村宜を連れて病院へとやってきます。
宜は尊敬するあさの前で思わず自身の女性論、女子大学設立への賛同などの熱弁をふるい、あさもそんな宜の姿を微笑ましく思い、昔の自分を重ねていくようになります。
やがて女学校を卒業すると、宜はあさのもとで学びたいと直談判を行ないます。あさは宜の熱意を受け止め、当面の秘書として雇うことを決めます。宜は女子大学校設立のために東京へと向かうあさや成澤と行動を共にし、女学校時代には出来なかった貴重な体験をしていくことになります。
広岡浅子の薫陶を受けた井上秀
田村宜のモデルとなっている人物、日本女子大学第4代校長・井上秀(いのうえひで)も、広岡浅子のもとに「弟子入り」し、”秘書”として浅子の働きぶりを間近で学んでいます。
娘・亀子(千代のモデル)の女学校時代の友人であり、しっかりとした考えを持っていた秀のことを浅子も気に入っていたようで、浅子は短期間ながら秀を加島屋に住み込ませ、礼儀作法から仕事の手伝い、それに炭鉱への随行などをさせています。
浅子の影響を受けた秀は、後に浅子の紹介もあり日本女子大学校の一期生となり、米国留学後に日本女子大学校教授(家政学)、日本夫人平和協会理事長、日本女子大学第4代校長などを務めています。秀は女性、婦人問題などを中心に研究活動を続け、浅子が持っていた女子高等教育への情熱を受け継ぐ存在になっていきます。
「あさが来た」の田村宜も、あさのもとに弟子入りしたことにより、教育者としての第一歩を踏み出すことになりそうです。