NHK連続テレビ小説「花子とアン」で、はな(山田望叶)が入学した東京・修和女学校の校長先生・ブラックバーン(トーディ・クラーク)のキャラクターが強烈です。
「シャラップ!」「ゴー・トゥー・ベーッド!」という決めゼリフとともにコワい顔をして叱りつけるなど、はなにとって恐ろしい存在となっています。
英語教育・行儀作法…修和女学校の理念を支える
ブラックバーン校長は熱心な教育者であり、女学生達に勉強とともに行儀作法も叩き込んでいます。「ナイフとフォークを使う」「廊下を走らない」といった女学生としての基本が出来ていない田舎育ちのはなにとって、ブラックバーン校長は天敵。
特に、修和女学校では英語教育を徹底しており、ブラックバーン校長はその先導役として生徒達に厳しく接します。ブラックバーンが選んだ50の英語センテンスをそらで言えるように鍛え上げ、毎週金曜日には「イングリッシュ・スピーキング・デイ」と称される「英語の日」を設定。校内での会話を英語に限定し、英語が全くわからないはなを困惑させます。
こうした厳しい指導をしながらも、門限を破り掃除当番の罰を与えたはなに対して給金を渡し、甲府へ里帰りさせる情に厚い一面も。ブラックバーン校長は、その根底に生徒に対する深い愛情を持った教育者のようです。
東洋英和女学院のブラックモア校長がモデル
このブラックバーン校長。実は修和女学校のモデルである「東洋英和女学院」に実在した熱血教師・I.S.ブラックモア女史がモデルとなっています。ミス・ブラックモアは東洋英和女学院の校長を四度務め、行儀作法に厳しく熱心な教育をしたことで知られる教師です。
ブラックモアは花子の生涯の恩師に
東洋英和女学院の学院史料展示コーナー(本部・大学院棟1階ロビー)には、ミス・ブラックモアから花子に贈られたという“THROUGH A LOOKING GLASS”(『鏡の国のアリス』村岡家所蔵、サイン入り)が展示されており、花子とブラックモアとの交流を今に伝えます。
▼東洋英和女学院の学院史料展示コーナーについてはこちらから。
https://www.toyoeiwa.ac.jp/topics/topi_45.html
現時点のドラマの中ではブラックバーン校長は「恐ろしい」存在ですが、実在のミス・ブラックモアはその厳しい指導もあって、やがて村岡花子の生涯の恩師となっていきます。
演じるトーディ・クラークは演技一筋 Youtubeチャンネルあり
劇中でコワーいブラックバーン校長を演じているのは、トーディ・クラーク(Tordy Clark)というアメリカの女優さん。ロサンゼルスで長年に渡り女優ならびに女優コーチとして活躍していたそうです。子供時代から演劇に携わり、演技一筋に生きて来た女優さん。それだけにブラックバーンの叫び声にも迫力があります。
トーディ・クラークは自らのYoutubeチャンネル「Tordy Clark」を持っており、動画を公開しています。