第5週目に入ったNHK連続テレビ小説「花子とアン」。現在、もっとも謎に満ちた人物といえる葉山蓮子(はやまれんこ=仲間由紀恵)の重苦しい過去が、徐々に明らかになってきています。
葉山蓮子の過去は、異母兄である葉山晶貴伯爵(はやまあきたか=飯田基祐)が語る言葉で少しずつ明かされています。
兄・晶貴から明かされる葉山蓮子の過去
兄・晶貴は初登場時、蓮子の起こした騒動を多額の寄付金を支払う事で穏便に済ませようと画策します。それをブラックバーン校長に断られると、今度は「手切れ金」として小切手を切り、蓮子に押し付けます。
捨て台詞のように晶貴が蓮子に言い放ったのが「ここを追い出されたらお前の居場所はもうないんだからな」という言葉。葉山家は伯爵家であり、由緒正しいお家柄。その葉山家の中で、どうやら妹・蓮子は厄介な存在だと認識されているようです。
子爵の家から離縁される
晶貴が再び登場すると、蓮子のより詳しい過去が語られました。短歌の先生の所へ通いたいという蓮子に対し晶貴は、
「ダメだ。お前はここから一歩も出るな。知り合いに手紙を書くのも禁ずる。お前がここにいるのは親戚縁者誰にも知らせていない。大人しく身を隠していろ」
と厳しい言葉を浴びせます。そして、
「少しは身の程をわきまえたらどうだ。父上が芸者にうませたお前をやっとのことで子爵の家に嫁がせてやったのに…離縁されて戻ってくるとはいい恥さらしだ!これ以上葉山の家をおとしめるな!」
と非難します。
柳原白蓮の生い立ち・家庭環境がモデル
この生い立ちは、葉山蓮子のモデルとなった実在の歌人・柳原白蓮(やなぎわらびゃくれん)と似通っています。
妾の子として生まれた白蓮(本名は柳原燁子=あきこ)は、9歳で望まぬ結婚前提の養子縁組をされ、14歳で結婚、15歳で出産。白蓮は夫に暴力を振われ罵られ、子育てもさせてもらえずに辛い生活を送ります。
やがて白蓮20歳の時に離婚が成立、柳原家に戻るも、本邸に入れてもらえませんでした。4年もの間、ほぼ誰とも口をきかず母・初子の隠居所で監視下に置かれ、一歩も外出が出来ない生活を送っています。
白蓮は辛い経験を短歌として昇華させる
この後も白蓮は苦難の連続の人生を送るのですが、葉山蓮子も恐らく白蓮の人生をなぞるようにして、厳しい現実の日々が描かれるでしょう。白蓮はそうした苦難の日々を、短歌として昇華させ、歌人として名を残しています。
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