NHK連続テレビ小説「おむすび」のタイトルの意味、由来をまとめます。
この記事を読むことでタイトルの意味はもちろんのこと、このドラマが扱いたいメッセージなどもわかると思いますので、ぜひご一読ください。
タイトル「おむすび」の意味は?
平成元年に生まれ、幼少期に神戸で阪神淡路大震災を経験したヒロイン・米田結(よねだ・ゆい=橋本環奈)が「平成ギャル」として成長していく姿が描かれていく、青春グラフィティ「おむすび」。
このドラマタイトル「おむすび」には、以下のような意味が含まれていると予想されます。
①ヒロイン結の幼少期からのあだ名が「おむすび」。
②結は阪神淡路大震災の被災後に「おむすび」をもらった原体験を持つ。
③ドラマ放送期間中である2025年1月は、阪神淡路大震災発生からちょうど30周年の節目。震災が発生した1月17日は「おむすびの日」に制定されている。
④青春期に誇り高き平成ギャル文化と出会った結はやがて栄養士となり、「目には見えない大切なもの(縁・時代・人)」を次々と結ぶ「おむすび」のような存在になっていく。
以下、それぞれの項目について詳細に見ていきたいと思います。
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①ヒロインのあだ名が「おむすび」
神戸で生まれ、幼少期に阪神淡路大震災を経験したヒロイン・米田結は、その後に家族で移住した自然豊かな福岡県糸島ですくすくと育っていきます。
農業を営む家族のもと、どんなものでもおいしそうに食べる女性に育っていく結には、幼少期から「おむすび」というあだ名が付けられているようです。
「米」「田」「結」という文字を名前に持つ結は、まさに「おむすび」を具現化したような女性になっていきそうです。
②被災後に「おむすび」をもらった原体験
結はやがて「誰かのために役に立つこと」に喜びを覚えるようになり、栄養士の道に進んでいくことになります。
その原点となるのが、結が阪神淡路大震災に被災した後に(避難先の?)教室でもらったという「おむすび」でした。
この時の手助けに深い感謝の念を持った結は、「今度はおむすびを自分が誰かに渡したい」という思いを持つようになり、自らの生きる道を見出していきます。
③震災が発生した1月17日は「おむすびの日」
朝ドラ「おむすび」はNHK大阪放送局(BK)による制作です。
このドラマが放送される期間は、ちょうど阪神淡路大震災の発生(1995年/平成7年・1月17日)から30年の節目を迎える時期と重なります。そのため、被災地のお膝元であるNHK大阪放送局としても、阪神淡路大震災という歴史としっかり向き合った朝ドラ作品を作りたいという願いがあるようです。
震災から5年後の2000年には、阪神淡路大震災にちなみ1月17日が「おむすびの日」に制定されています。
これは、震災後に避難所で途方に暮れていた人々のもとに周辺地域から多くの「おむすび」が届けられたという史実が由来。大きな困難が発生した際に人々の間には強い結びつきが生じ、共に支え合って生きていくことができる、という事実を忘れないために「おむすびの日」が制定されています。
朝ドラ「おむすび」ではこうして経緯を踏まえ、人と人との結びつきや支え合いを「おむすび」のイメージに託し、物語が創作されていきそうです。
④ヒロインが大切な人同士を結んでいく「おむすび」のような存在に
ヒロインの結は福岡で青春時代を過ごし、平成時代ならではの誇り高き「ギャル文化」の薫陶を受け、その人間性が形成されていきます。
温かく人間性豊かな人々に囲まれる中でいつしか結は栄養士を目指すという夢を持つようになると、生まれ故郷である神戸、そして大阪へと移り住んで、夢に向かって奮闘する日々が始まります。
ある出来事をキッカケに「人のために役立つ喜び」に目覚めた結が目指すのは、栄養豊かで美味しい食べ物を通して「あなたに幸せでいてほしい」という思いを伝えること、そして栄養士として「縁・人・未来」など大切なもの同士を結んでいきたいという願いを実現すること。
震災後にもらった「おむすび」が自分の内面に大きな変化をもたらしたのと同様に、結自身も誰かの「おむすび」になりたい…。そんな生き方が、タイトルに込められているようです。