NHK連続テレビ小説「らんまん」に登場する、万太郎の故郷・佐川の裏山にある神社と巨木のシーン。
ロケ地・撮影場所と思われる神社を特定できましたので、取り急ぎまとめておきます。
鳥居と階段は飯高神社(千葉県匝瑳市)で撮影
「らんまん」第2話では、自分がいらない子だと思いつめた万太郎(森優理斗)が家を飛び出して裏山の神社に向かうシーンが描かれています。
母・ヒサ(広末涼子)は三度の流産を経験し、どうしても万太郎が欲しくて裏山の神様にお願いをしたそう。しかし、生まれながらに自然科学者としての視点を持つ万太郎は神様の存在など信じられず、裏山の神社で「神さんおりますか?」と叫びながら「目に見えぬ存在」を探し求めることになります。
峰屋の裏山にあるという設定の神社。古めかしい鳥居と境内に向かう石段のシーンは、千葉県匝瑳市にある「飯高神社」の鳥居での撮影で間違いなさそうです。※ドラマの撮影協力クレジットに「千葉県匝瑳市」の表記あり。
ただし、鬱蒼とした石段を登った先にある拝殿と境内はドラマで登場したものとは違います。
千葉県匝瑳市 飯高神社①
— 和〈KAZU〉 (@federal_mr) August 6, 2018
飯高寺に程近い、森の中に鎮座。
鳥居をくぐり、薄暗い階段を上ると拝殿が見えてくる。
拝殿の四方は支柱で支えられています。 pic.twitter.com/I1Bk4PwmH8
※第13週では、万太郎、竹雄、寿恵子が連れ立って横倉山に植物採集に出掛けています。その際、三人が立ち寄った巨木(大杉)に囲まれた神社の鳥居が登場していますが、こちらは高知県高岡郡越知町にある杉原神社での撮影と思われます。
拝殿と巨木は天神社(千葉県匝瑳市)で撮影
万太郎は神様を探しているうちに、神社拝殿の横にある巨木に座っていた「天狗」こと坂本龍馬(ディーン・フジオカ)と出会うことになります。
「ハーハッハッハ!」と笑いながらマントをなびかせ、巨木から天狗が飛び降りてくるという印象的なシーン。神社拝殿のデザインや、傍らにある巨木の樹勢などから、千葉県匝瑳市飯高にある「天神社」での撮影で間違いないかと思います。
ドラマでは拝殿の前に一対の狛犬がありましたが、実際にはありませんね。ドラマセットとして設置したということでしょうか…。
▼天神社の拝殿。ドラマで登場した拝殿とデザインが一致しています。この拝殿の横にスダジイがあります。
飯高天神砦 千葉県匝瑳市
— 古城メグラー (@kojoumegura) October 10, 2020
新規で発見された城。天神社とその下の公民館に遺構が残されている。立地からして向かい側にある飯高壇林と関係があるのか不思議です。
①天神社
②主郭 二郭間虎口と土塁
③堀切と土橋
④公民館側土塁 pic.twitter.com/EANbQmMiQl
▼こちらが天神社拝殿左横にあるスダジイの巨木。ドラマでの位置関係から見て、この巨木から天狗が舞い降りてきたと考えて良さそうです。
▼第4話ではタキからお灸をすえられ、ふてくされていた万太郎が拝殿前でふて寝。竹雄が迎えに来ています。境内にやって来た村の子どもたち(野原壱太ら)が鬼ごっこをしようとしたのも、この拝殿前の広場。境内にはベンチなどが設置されていますが、ドラマでは竹垣などで上手く隠しているようですね。
※主人公モデルの牧野富太郎は、佐川町の生家の裏山にあった金峰(きんぷ)神社境内でバイカオウレンなどの植物を採取し、幼少期から植物への興味を広げています。金峰神社は富太郎のその後の人生を決定づけた重要な場所として知られます。
ドラマで登場した裏山の神社は、この金峰神社をモデルにしていると考えられます。今後、この神社では万太郎とヒサとの大切な思い出となるシーン(バイカオウレンに関するエピソード)が描かれるほか、姉・綾とある人物との恋の舞台となっていきます。