NHK連続テレビ小説「虎に翼」に登場する朝鮮半島からの留学生・崔香淑(さいこうしゅく / チェ・ヒャンスク)。異国の地で法律を学ぶ崔香淑の人物像などをまとめます。
崔香淑を演じている韓国人俳優 ハ・ヨンス(夏沇秀)は役柄同様に近年日本に留学し、異国の地で道を切り開こうとしています。
物静かな留学生・崔香淑 メガネを触る癖の意味は?
明律大学女子部法科に進学した寅子(伊藤沙莉)は、そこで年齢も生い立ちも違う多種多様な同級生と出会っていきます。朝鮮半島からやって来た留学生・崔香淑(ハ・ヨンス)も、寅子がこれまで会ったことがない属性の人です。
先に日本で学んでいた兄・潤哲(ユン・ソンモ)の勧めで日本にやって来たという崔香淑。もともと大人しい性格である上に異国の地への遠慮もあり自己主張はかなり控えめですが、その胸の内には強い意思を秘めています。
崔香淑はしばしばトレードマークであるメガネを触る癖があります。これは自分の気持ちを抑え周囲に気遣いをしている時に出てしまう癖らしく、このサインが出ている時は内心ではストレスを感じている可能性があります。
明律大学女子部に入学し、日本人の良き仲間と出会っていく崔香淑。同級生の主婦・大庭梅子(平岩紙)から「もっと食べなさい!」とおにぎりを食べさせられたり、寅子たちに感化されて次第に自己主張に目覚めたりと、仲間たちから優しさや良い影響をもらいながら、少しずつ内面に変化を見せていきそうです。
やがて崔香淑は日本と朝鮮半島の関係性のはざまで揺れ動き、ある事情により日本名を名乗って暮らすようになります。同級生の寅子や山田よね(土居志央梨)が女性であることの生きづらさに直面していくように、崔香淑も自らの出自や民族性という生きづらさと直面していきそうです。
男装で戦う山田よね、朝鮮半島出身の崔香淑、子持ちの主婦・大庭梅子、華族の令嬢・桜川涼子…。明律大学女子部法科には、ジェンダー問題、子育て、夫婦問題、名家の子息ゆえの苦悩など、多様な悩みや生きづらさを抱えた仲間たちが集まり、それぞれが問題に立ち向かうために法律を学んでいきます。女子部メンバーの群像劇がドラマ前半の大きな見どころになっていきます。
韓国出身の俳優 ハ・ヨンス 日本人顔で宮崎あおい、蒼井優に似ている?
留学生・崔香淑役を演じているのは、韓国・釜山広域市出身の33歳の俳優、モデルのハ・ヨンス(夏沇秀)です。
進学をするために上京した首都・ソウルで学費を稼ぐために始めたモデル業がキッカケで持ち前のルックスが注目され、芸能の道に進んだというハ・ヨンス。
2013年の映画「恋愛の温度」で俳優デビューを果たすと、ドラマ「モンスター~私だけのラブスター」「伝説の魔女~愛を届けるベーカリー」「オー! 半地下の女神たちよ」「リッチマン~嘘つきは恋の始まり~」や、映画「天気雨降る」「愛の旋律」などに出演をしています。
韓国国内ではどこか異国情緒あふれるルックスと捉えられており、デビュー当初はその柔和な雰囲気と丸っこい顔立ちなどで日本人に間違えられることも多かったそうです。特に日本の俳優である宮崎あおいや蒼井優に似ているとの声が聞かれたとか。
2018年以降は俳優としての主だった活動は見られず。もともと高校時代にはアニメーションを専攻し創作活動に強い関心を持っていたそうで、この時期以降は個展を開くなどアーティストとしての活動を展開しています。
こうした流れの中で、コロナ禍を経た2022年5月には美術留学を目的に来日。
来日後は画家になるのでは?などと韓国国内で噂が流れていたようですが、2022年11月に日本の芸能事務所「TWIN PLANET」と専属契約を交わすと、日本での芸能活動をスタートさせています。今回の「虎に翼」が記念すべきNHKドラマの初出演作であり、この作品で成功を収めれば日本での活動の幅が広がっていくかも知れません。
注目されるのは、ハ・ヨンスの日本語力。
これまで独学で日本語を勉強してきたとのことですが、今回の崔香淑役はかなり日本語能力が高い(大学入学レベル)という設定の役柄です。撮影現場の監督やスタッフの手助けを受けて日本語のブラッシュアップを日々続けており、確実に日本語が上達しているとのことで、その成果を劇中で見せてくれそうです。
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