NHK連続テレビ小説「虎に翼」に登場する明律大学法学部の男子学生・轟太一（戸塚純貴）についてまとめます。
轟太一は同じ法学部男子学生の花岡悟とは対極にある、古風でバンカラな男。男と女はわかりあえないと断言する轟の人間性とは…。
王子様系の花岡悟と、バンカラ体育会系の轟太一
「魔女部」と揶揄される明律大学女子部を卒業した寅子（伊藤沙莉）たちは、本科である明律大学法学部に進学。そこでさまざまな男子学生たちと出会うことになります。
特に寅子たちと深く関わっていく男子生徒は、女子部卒の学生たちにいち早く理解を見せていく王子様系男子・花岡悟（岩田剛典）と、古風な男性女性像を理想に掲げバンカラな生き様を見せる体育会系男子・轟太一（戸塚純貴）の二人。毛色が違う二人ですが、同じ佐賀県出身で長い付き合いのようです。
轟太一は「男」に生まれたことを強く意識し、「男（漢）の美学」を追求していく昔気質のバンカラな男。入学早々女子部の面々に対し「男と女がわかりあえるはずがない！」と大声で宣言するなど、どう考えても轟と女子部の面々（特に山田よね）との相性は悪そうです。
一方、轟とは対象的に、紳士的な態度と爽やかなルックスで女性からモテまくる花岡悟は女子部の面々の入学を歓迎していきます。何かと目立つ花岡はクラスの中心的な存在ですが、帝大に入れなかったコンプレックスを抱えているらしく、思ったよりも心に闇を抱えていそうです。
「男たるもの！」「鍛錬が足りん！」などと終始暑苦しい発言を繰り返していく轟ですが、少なくともこれまで山田よねが忌み嫌ってきた小狡い男たちとは本質は違うようにも見えます。
誰に頼まれるでもなく、「男」として生まれた責任や自覚を（勝手に）追求していく轟は、ある意味で誠実、実直そのもの。その本質はやがて女子部の面々にも伝わり、次第に寅子ら女子部メンバーと信頼関係を築いていきそうです。
轟太一と山田よね 二人の関係性に注目
注目すべきは、水と油のように見える山田よね（土居志央梨）と轟太一の関係性です。
誰よりも「男らしさ」を追求していく男臭い轟太一と、男装に身を包み男社会と戦っていく山田よね。二人は入学当初からバチバチと火花を散らし、子どもの喧嘩のように互いに張り合っていきます。
※これまで女子部のメンバーを対等なライバルとして扱う男子生徒はいませんでしたから、ある意味で轟は女子生徒を同じ土俵にいるライバルとして認めているとも取れます。
表層の部分では違って見える轟とよね二人ですが、その生真面目さ、誠実さは共通するものがありそうです。また、ベクトルは別方向ながらジェンダー意識や弱者に強い関心を持つという共通点もあります。
あらすじを読む限り、犬猿の仲だったはずの轟とよねがやがて強い絆で結ばれていく展開も予想されますので（恋愛感情などの詳細は不明）、二人のやり取り、関係性の変化などを注視しながらドラマを見進めることをお勧めします。
コメディセンスあふれる俳優・戸塚純貴
▼ドラマ「だが、情熱はある」より。髙橋海人（若林正恭役）と戸塚純貴（春日俊彰役）がオードリーの「M-1グランプリ2008敗者復活戦」を完全再現し、そのクオリティの高さが大きな話題になっています。
