NHK連続テレビ小説「あさが来た」11月12日(木)放送分より。数年間にわたり失踪していた眉山惣兵衛(柄本佑)が、ようやく眉山家に帰って来ました。
妻・はつ(宮﨑あおい)との再会を果たした惣兵衛は、これまで隠していた本音を包み隠さず吐露。この告白により、夫婦の空白の時間は一気に取り戻されました。
はつと惣兵衛の再会
五代友厚(ディーンフジオカ)から惣兵衛が賭場にいると聞いたはつ。はつは惣兵衛を探しに単身賭場に向かうと、ボロを纏い髭面の惣兵衛と再会します。惣兵衛は賭場で負けを繰り返して追われているらしく、二人は逃げるようにして河原までやってきます。
惣兵衛、失踪理由を告白
突然の再会に動揺を隠せない惣兵衛は、はつがまだ同じ暮らしをしていたことに驚きます。
「わしが消えたら、お前がいてへんようになる思てたのに」
惣兵衛はそう言うと、自らが失踪した原因である「自責の念」をポツリポツリと語り出します。
それによれば、御家が潰れたのも、はつに貧しい暮らしをさせたのも、怪我を負わせたのも、すべて自分のせい。器量も気立てもいいはつがもし加野屋に嫁いでいたら、姑から苛められることもなく、今ごろはお琴を弾きながら立派な若奥さんになっていたはずなのに。自分はもう一生お琴も持たせてやれない…。
自分さえいなければ、はつがこれ以上苦しむこともないー。惣兵衛はこれまで言えなかった本心を一気に吐き出します。
没落して初めて感じた生活の喜び
同時に惣兵衛は、没落した後の暮らしが楽しかったことも打ち明けます。
ボロ屋に住みフンドシ一丁で青物を売り回る、そんな惨めであるはずの暮らしがたまらなく楽しかったこと。土が温かく、太陽が眩しくて、誰の前でも気取ることなく生きる日々。惣兵衛は没落して初めて、「これが人の世やったんや」と感じられる生活の「実感」を得たのです。
すべてを許し、受け入れるはつ
「それやったら、よろしやんか」。
惣兵衛の話を聞いていたはつは、そのすべてを許すかのように口を開きます。
「旦那さま、うちはあの家にいてた時より不幸に見えますか?」
「それに、加野屋さんのお姑さんかて、それはそれで難儀みたいやし笑」
はつはそう言うと、「会ってもらわなければいけない大事な人がいる」として眉山家へと惣兵衛を連れて帰ります。
息子・藍之助との初対面
そこに居たのはもちろん、二人の息子である藍之助。
「今さら、ええ旦那さんになろうなんて思わんといてくだはれ。ええお父ちゃんになってください」
抱えていた重荷をすべて取り払うようなはつのこの言葉に、惣兵衛は救われます。そして、わだかまりを抱えていた母・菊(萬田久子)とも涙の再会を果たし、惣兵衛はようやく眉山家に帰ってくることが出来たのです。
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