NHK連続テレビ小説「ひよっこ」に登場している漫画家コンビ「つぼ田つぼ助」が描く作品についてまとめます。
また、つぼ田つぼ助が描く劇中漫画を描いている海老原優氏についてもまとめます。
「つぼ田つぼ助」とは
6年前に富山県から上京し、赤坂の「あかね荘」で貧乏生活を送りながら、漫画家として大成することを夢見る坪内祐二(浅香航大)と新田啓輔(岡山天音)。二人のほのぼのとしたキャラクターが可愛らしいと、視聴者からも人気です。
二人は同郷の漫画家・藤子不二雄に憧れ、「つぼ田つぼ助」なる共同ペンネーム(互いの名前から「坪」「田」「輔」をとった)を用い、漫画を描き続けています。※「ひよっこ」はフィクションの物語であり、「つぼ田つぼ助」も実在しない架空の漫画家です。
これまで劇中に登場した「つぼ田つぼ助」の作品は以下の通り。
▷「いつかはそら飛べ!ロボッ太くん」
みね子があかね荘に入居した当時に描いていた作品で、藤子不二雄の「ドラえもん」を彷彿とさせる少年・ロボット・ギャグ漫画。
みね子はこの「ロボッ太くん」の感想を求められますが、その内容は実につまらなく、ギャグセンスの無さも致命的。まだ二人に慣れていなかったみね子が愛想笑いでこの作品を褒めてしまうと、これ以降、祐二と啓輔はみね子のことを「みね子様」と呼び、崇拝することに。
▷「恋の初心者(ひよっこ)」
少女漫画家への転身を図って二人が描き始めたのが、みね子をモデルにした主人公「ねね子」が青年「島谷淳一朗」と恋に落ちるラブストーリー「恋の初心者(ひよっこ)」でした。
当初はハッピーエンドに向かってストーリーが進んでいましたが、みね子と島谷が破局すると祐二と啓輔は大きく落胆し、作品を破り捨ててしまおうとします。
しかし、「別に終わりじゃないでしょうがよ。続ければいいだろ?たかが恋が一つ終わったぐらいで、人生に決着がつくわけじゃないだろ。いつかハッピーエンドになればいいんでしょ、違うか?」との早苗の名言により執筆続行。
ようやく作品は形を見せますが、編集者から「主人公が地味で退屈すぎる」と酷評され…。
▷「がんばれ 火星ロボ ジェミ二郎」
祐二と啓輔が早苗に出会った頃に描いていた漫画「がんばれ 火星ロボ ジェミ二郎」。
火星人によって作られたロボット「ジェミ二郎」が主人公で、「一気カセイに作ラレマシタ」「(動力エネルギー源は)カセイソーダ」「普段ハカセイ婦サンヲヤッテカセイデイマス」など、火星ギャグが売り。祐二と啓輔はこのギャグが大のお気に入りで夜中に二人でゲラゲラ笑ってしまい、早苗に注意されてしまうほど。
劇中作画は海老原優氏 「ゲゲゲの女房」にも携わる
劇中漫画の作画、漫画指導を担当するのは漫画家、イラストレーター、俳優の海老原優(えびはら・ゆう)氏。
もともと漫画関連の広告代理店で編集などに携わり、後に企業コミック、イラスト、挿絵などを描く漫画家として独立しています。また、特撮スタッフ、俳優、アイドル研究なども手がけ、幅広い才能を見せています。
漫画家・水木しげる夫婦をモデルにした2010年の朝ドラ「ゲゲゲの女房」では、劇中漫画の指導や時代考証などを担当。第8週放送では「えびおそうじ」なる人気漫画家として海老原優氏本人もドラマに登場しています。
「ひよっこ」に登場している「つぼ田つぼ助」の漫画も、恋の喜びに満ちたみね子の表情が良く描かれ、かつ昭和テイストな画風もしっかり再現されており、好評を博しています。