2021年9月17日(金)に放送されるNHK「ドキュメント72時間〜宮城・気仙沼 漁師たちのコンビニ」の撮影場所、ロケ地になっている宮城県気仙沼市の酒販売店「サイシン魚市場前店」についてまとめます。
東日本大震災で大きな被害を受けた港町の酒屋で、海に生きる男たちのさまざまな人生模様が交錯していきます。
気仙沼の漁師御用達「漁師のコンビニ」
2021年9月17日に放送される「ドキュメント72時間」のタイトルは、「宮城・気仙沼 漁師たちのコンビニ」。朝ドラ「おかえりモネ」の舞台となっている気仙沼港の近くにある酒類販売店で、72時間の密着取材が行われています。
「おかえりモネ」でも描かれた通り、気仙沼の沿岸部は東日本大震災の津波により甚大な被害を受けた地域として知られます。それでも海とともに生きる、そんな海の男たちの姿が描かれていきそうです。
「宮城・気仙沼 漁師たちのコンビニ」の回の番組予告は以下の通り。
カツオ漁がピークを迎える夏。宮城・気仙沼港のそばにある1軒の酒屋。食料品はもちろん、手袋や長靴などもそろい、全国からきた漁師たちがコンビニがわりに訪れる。これから1年の航海に出るという遠洋マグロ船の漁師。漁船用の細長い布団を選ぶのは、20代のサンマ漁師たち。乗組員23名を束ねる船頭は、若い衆のためにと大量のお菓子を購入していく。海に生きる男たちのさまざまな人生ドラマが、小さな酒屋で交差する。
語り:市川実日子
酒のサイシン魚市場前店
▼「酒のサイシン魚市場前店」の外観。魚市場やシャークミュージアムのすぐ近くで抜群の立地ですが、周囲には津波の痕跡と思われる空き地が多く残っています。
「宮城・気仙沼 漁師たちのコンビニ」の撮影が行われたのは、気仙沼港ならびに魚市場のすぐ近くにある酒類販売店「酒のサイシン魚市場前店」です。
大正15年(1926年)創業という老舗の「サイシン」。気仙沼・宮城・東北の地酒をはじめ酒類全般や食品を扱うとともに、港町・気仙沼らしく船舶仕込みの店として海の男達に愛され続けてきました。
店内には合羽、長靴、手袋、作業用衣類から漁労作業用品、寝具まで、船内での生活が多い船員に必要な物が揃います。いつの頃からか、地元では「漁師のコンビニ」と呼ばれ、港町になくてはならない店となっているようですね。
震災で店舗が全壊 内陸に「さかなの駅」も誕生
長い歴史を持つ「サイシン」ですが、2011年の東日本大震災では津波により魚市場前にあった店舗が壊滅的な被害を受けたそうです(その後復旧し、上述の魚市場前店として営業)。
同年12月には同じように被害を受けた海沿いの鮮魚店など8社が、町のやや内陸部である田中前2丁目に商業施設「気仙沼さかなの駅」をいち早く立ち上げ、「サイシン」も営業を再開させています(サイシン田中前店)。
こちらは酒類を扱うサイシンだけでなく、鮮魚店、八百屋、肉屋など地場の産物を扱う商業施設として人気となっています。
▼地元の海鮮から地酒、各種お土産まで揃う、田中前2丁目の「気仙沼さかなの駅」。気仙沼観光の際は、サイシン魚市場前店とともにこちらにも立ち寄ることをオススメします。